USの有名VCで NEA という会社があります。投資戦略のところに”Capital is Important, but Knowledge Makes the Difference”ということが書いてあります。
私はこの表現は非常に好きで、いつも心がけています。
最近、ベンチャーキャピタル業界はバブっており、投資条件(株価)が甘くなっています。 起業家としては自社に有利なほうがよいので、投資条件が甘い 方を選択するケースがほとんだと思います。
投資会社としては、投資することを目的にした場合、投資条件が甘いほうが多く投資できます。 しかし、我々の仕事はあくまでリターンの最大化であり、投資することではありません。もちろん、投資しないとリターンもないのですが、 プロフェッショナルとして仕事をしている以上、 甘い投資といったことはするべきではない と考えております。
Knowledge Makes the Difference
を理解して頂ける経営者・経営チームといっしょに仕事したいと思いますし、 評価いただけるように努力をしていかなければいけません。
リサイクルワン社への投資の時、実は最初に増資の声はかかりませんでした。積極的にアプローチしていたののは、最大手のベンチャーキャピタルです。 リサイクルワンの社長は友人であったので、上記のVCから資金調達を考えているのだが、投資条件とか、小林の意見を聞きたい という 相談でした。
そして、一度あって、相談に乗っていたときに、 我々のやっていることを話していたら、ぜひ 増資の引受を検討してほしい ということになりました。
投資条件としては、株価は上記のVCと提示した株価と同じでしたが、 投資契約の内容を含め、一般的には弊社のほうが厳しいのですが、 価値を認めて頂いたのか、 現在に至ります。
別に環境に関して詳しいわけもないのですが、 Knowledge とは成長企業の社外取締役として、経営課題を的確に把握し、解決方法などをアドバイスできる力です。
増資する際、 事業シナジーだとか、事業面のメリットを得ようとするケースが多いのですが、事業面は事業上のメリットはありますが、Makes the Difference になるわけでは必ずしもありません。 事業上メリットを享受するため資本提携をしたが、結局 何もない(どころかマイナス)といったケースもあります。
Knowledge Makes the Difference
この言葉を忘れず、取り組んでいきたいと思います。