生存の危機から「本気」が生まれる
これは本日ICCのメディアの記事「ベンツを売って覚悟は決まった」日本交通 川鍋氏が語る”マジになった瞬間”【K16-8C #3】の小見出し(僕が書きました。)
小見出しが付いている箇所を引用すると以下のところなのですが、まさにその通りだなと思いました。
川鍋 それまで意外と従順にやっていましたが、ある時生存を脅かされた瞬間にメラメラと怒りがこみ上げてきて「何だそれ」と。
金融の実務は良く分からなかったので、その後は弁護士先生に聞いたら「そこまで言われる筋合いは無い」と言われ、その瞬間に「ちょっと待ってくれ」と言った時から始まったのが1回目。
それは怒りに任せてわーっとやると意外と不動産とかあって、上手く売っていけば借金自体は返せるんですね。
2回目は今、まさに起こっている”UBER”ですよ、「何だそれ」と。
土足で「ディスラプト?!(破壊しろ!)」、あ、すみません、声が大きくなりました。
(会場笑)
これは哲学の問題で、向こうはアメリカ的だから「ディスラプト、産業新しくなるぜ、ヒュー!」でいいんだけれども、こっちはアメリカのタクシーと全然違って相当やっとるんじゃい、という気持ちがメラメラと起きてきて、絶対負けないというのが2回目で、ガチ本気モードに入ったのが2年ぐらい前です。
UBER JAPANが日本に来て、私のUBERアカウントが凍結された瞬間です。
(会場笑)
松田 そうなんですか。
最近 自分のブログで「悲しい出来事」や「新たな決意」というブログを書きました。
生存の危機から「本気」が生まれる というのはまさにそうです。なんというのか自分の(過去の)人生を全否定されたようなとても悲しい気持ちとなり、しっかりこれから生きて行こうという強い気持ちを持ちました。
そしてさらに引用します。
川鍋 とにかく金だ金だというところが私はちょっと、あのやり方といい、関係者の方いらっしゃったらすみません。
それが2回目本気になった時です。
やはり「敵」に攻められて生存の危機に晒された時ですね。
でもある意味、銀行に攻められてV字回復させたからこそ、その後メディアに出たり、ファミリー・ビジネスの中であの人は立て直したと言われたり、今UBERと戦ってるからここ(ICCカンファレンス)にいられるわけで、そう考えると感謝しなければいけないのかな、とふと思う時もあります。
とあり、特に最後の「感謝しなければならない」というのはまさにそう思います。
現在の取り組みをしているICCカンファレンスを含むICCパートナーズの活動はインフィニティ・ベンチャーズを退職してからこそできることであり、現在 一生懸命取り組むことができるのはまさにインフィニティ・ベンチャーズやさらに前職グロービス・キャピタル・パートナーズに在籍したときの経験があるからこそであります。 本当に感謝しております。
「UBERを戦っている」とありますが、ICCパートナーズとしてインフィニティ・ベンチャーズや「インフィニティ・ベンチャーズ・サミット(IVS)と戦っているわけではありません。よく誤解されるのですがICCカンファレンスはIVSと同じものを目指しているわけではなく、ゼロから「新しい産業を創る」という経営者・幹部のコミュニティを作りたい、それも様々な分野を横断したコミュニティを作りたい、メディアを作りたいというものです。
IVSに関しては10年以上 手がけてきた活動でとても思い入れがあり、愛情があります。それをメンタル面を壊して退任することになり、それが精神的なトラウマになっています。「トラウマ」も現在も後遺症として残っており、克服することは難しい。腰痛のような持病と同じです。
IVSに対する見方(認知)は「認知の歪み」といいますが、完全に歪んでおりましてそれを改善することは退職して1年以上経ったいますが難しいのです。これから「IVS」という言葉を使わないように生きていこうと思っています。
「認知行動療法」というものがあるのですが、「認知の歪み」の改善するためのカウンセリングを週1回くらい数ヶ月間うけてなんとかまともに仕事ができるようになりました。
「IVS」のときはこうだったのような発言をすること自体が自分としての問題であり、しっかり決別しないといけない。つまり、過去の人生としっかりお別れをしないといけないということです。
退職して1年が経ちますが、ようやくこのような気持ちになりました。IVSに出会えて僕は幸せでした。感謝の気持ちで一杯です。もちろんゼロにはならないと思いますが「IVS」という言葉を使わずに生きていきたいと思います。そうするとやがて「認知の歪み」なくなるのではないかと思っています。