ICCパートナーズ 小林雅のBlog

NILS2007Spring スピーカーアップデート2月16日

NILS2007Spring のスピーカーアップデートです。　今週は2名新規スピーカーの発表です！　申込人数は現在120名ほど。

株式会社カカクコム　取締役ＣＴＯ　安田　幹広　氏　（初）

•  カカクコムが見る「Web2.0の先」
• “事件”を教訓に、「技術としてのセキュリティ対策」に力を注ぐ

などなど。　今回　Ｗｅｂサービスなどなどのセッションの予定。

続いて、

 

UIEvolution　 Founder and CEO　中島　聡　氏（初）　が内定しました。

• ネット時代のデジタルライフスタイル
• Life is beautiful

今回はソフトウエア関連のセッションに登場予定です。個人的に非常に楽しみです。

 

セッション予定は以下のとおり。

（Future of Internet TV)

Brightcove, Inc. Founder and CEO Jeremy Allaire　氏（初）

（Future of Web Application )
Netvibes.com CEO and Founder Tariq Krim氏（初）

（モバイルサービス＆広告系セッション）

株式会社インタースパイア 代表取締役社長CEO　早川　与規　氏（2回目）
株式会社サイバーエージェント　取締役　高村 彰典　氏（初）
株式会社ディー・エヌ・エー 取締役　モバイル事業部長 守安　功　氏（2回目）

（ソフトウエア関連）

UIEvolution　 Founder and CEO　中島　聡　氏（初）

（Ｗｅｂサービス関連）

株式会社カカクコム　取締役ＣＴＯ　安田　幹広　氏　（初）

(セッションテーマ未定）

株式会社ワークス・アプリケーションズ 代表取締役最高経営責任者 牧野 正幸　氏
他

 

フォートラベル社訪問

NILS関連でフォートラベルの津田さんとランチしました。その後、オフィス訪問しました。
津田さんがＮＩＬＳスピーカーとして登場したのが2005年7月の第二回ＮＩＬＳのときでした。

地球儀とか置いてあるのかな？と思いきや、シンプルな入り口でした。

NILS2007Spring： Launch Pad 一般募集開始！

以前からLaunch Pad に関して説明していましたが、ＣＮＥＴ上で一般募集開始しました！
概要や申込み方法などはこちら。

一般募集はＣＮＥＴ上で行いますが、ＮＩＬＳに参加されている方などは私に直接ご連絡頂ければまとめて審査対応します。

Launch Pad はスタートアップ企業にＮＩＬＳでのプレゼン機会（＝ビジネスチャンス）を提供します。また、オーディエンスの参加者にとっては新しいビジネス機会の発見の機会を提供します。　

今のところ、２セッション（６0分×２コマ）の時間を想定しております。　スタートアップ企業だけでなく、大手企業の新規事業でもなんでもよく、　日本発でも海外発のでもかまわないという自由度です。

審査基準は単にサービスの良し悪しだけでなく、テーマ設定とか、面白さとか　個別企業ではなく、全体の流れを重視した選定をすることで、オーディンエスの満足度も最大化することを重視します。　　オーディンエンスの参加者が面白いとか、これは良いとか思わなければ、ビジネス機会につながりません。　　NILS の　Launch Pad はビジネスにつながる実践的な場を目指しています。

Web 2.0 Expo Tokyo 開催決定

Web 2.0 Expo Tokyo が11月15日・１6日に開催されることになったそうです。

オライリー氏が登場するのは素晴らしい！と思っています。今から楽しみですね。
予想参加人数が4000名と凄いですよね。　（2005年のWeb 2.0 Conferrenceで800名くらい
だったと思います。5倍！）　

日本にこのようなイベントはほどんどないため、プロのカンファレンス事業者が手がけるというのは商業的にも良いということなのでしょう。

NILS2007Fall は　Web 2.0 Expo Tokyo の次の週を予定しているので、スピーカーのだぶりとかないように工夫しないといけないな　と思っています。　Web 2.0 Expo Tokyoがあると、海外のスピーカーの方もあわせて参加したら面白いよとか　誘致文句に使えるのでよいかと思っています。

　

京都大学ICTイノベーション2007

来週2月20日は「京都大学ICTイノベーション2007」というイベントに参加するため、京都出張することになりました。　たまにはこういった大学発の研究成果をしっかり勉強しないといけないという問題意識が以前からあったし、京都・大阪にはほとんどいかないため、こういう機会をつくりたいと考えていました。

NILS2007Spring：参加申込100名突破とスピーカーアップデート

NILS2007Spring の案内を開始し、既に100名の申込みがありました（なお、一斉に招待状を送った結果、返信も大量にあって大変だったのでこまめにわけて送ることにしました）。

セッションの企画の現在　始まった段階段階ですが、以下のような方々が決まっております。また、Launch Pad も面白い企画が集まってきております。　

（Future of Internet TV)

Brightcove, Inc. Founder and CEO Jeremy Allaire　氏

（Future of Web Application )
Netvibes.com CEO and Founder Tariq Krim氏

（モバイルサービス＆広告系セッション）

株式会社インタースパイア 代表取締役社長CEO　早川　与規　氏（モデレーター）
株式会社サイバーエージェント　取締役　高村 彰典　氏
株式会社ディー・エヌ・エー 取締役　モバイル事業部長 守安　功　氏
＋1名予定

(セッションテーマ未定）

 

株式会社ワークス・アプリケーションズ 代表取締役最高経営責任者 牧野 正幸　氏
他　内内定　数名

 

LiveOps - 在宅型コールセンタービジネス

TechCrunch を読んでいたいたら　　LiveOps の大型増資の話がでていた。以前も私のブログで、JetBlue(飛行機ベンチャー）の在宅コールセンターで興味をもっていた。実際にアウトソーサーとしてやっている会社があっとは知らなかった。

以下、引用。

「Palo Alto拠点のLiveOpsは1万人以上の在宅電話オペレーターをウェブベースで管理している。この会社で面白いのが、実績ベースのオークションでサー ビスを運用していることで、かかってきた電話は、空いている中でいちばん実績の高いオペレーターのに割り当てられる。上級の人たちはチャットを使ったコ ミュニティに参加して、生産性を高めたり、問題を解決したりしている。」　

「LiveOpsの信念の背景にあるのは、在宅勤務者は従来型のコールセンターに比べて満足度も、生産性も高く、脱落者も少ないということだ。この業 界は離職率の高さに悩まされていて、一社がコールセンターに適した町を見つけると、競合他社が一斉にそこに押しかけることさえある、とGurleyは言 う。各自によるスケジュール管理と自宅の快適さと競争の管理の組み合わせが、ウェブと電話の進歩によって可能となったことはビジネスへの強力なアプローチ だと思う。」

同社のホームページを見ると従来型との比較がある。ＵＳのコールセンターのアウトソーシングはインドとか、人件費の安いオフショアを活用する流れがあった。LiveOps 社はすべて米国に在住し、かつ在宅型にすることでコストを抑えるという方式を採用している。在宅型というのは遠隔となり、マネジメントが難しいのでは？と思っていましたが、大卒の方が多く、年齢も高い経験豊かな人がスタッフとして働いている。それも離職率が低いということのようです。　（株式の取引でも在宅トレーダーがいるようにＩＴ・ネットの進化でこのようなサービスが生まれることは社会にとっても良いことですね）

ソリューションは「LiveOps Hosted Call Center」とあり、

LiveOps announces the first end-to-end call center solution.以下のような特徴を持つ。
（Hosted Call Center のソリューションは私の担当投資先のビッツテージのKeepa というＡＳＰサービスを提供しています。）

• A True End-to-End Solution – All the features and tools you need for your next generation call center enabling both call routing and agent management.
• Integrated Solution – Take advantage of the benefits of integration. Bring data out of your call center in ways not possible before to answer the hard questions about your business: do your hiring criteria provide greater results? How do your staffing decisions affect average call time? Use our ad-hoc reports with a web browser and a secure log-in.
• Flexibility – Unlock the high quality customer experience and the flexibility that remote agents offer. Staff to meet your business cycle and your peak call times.
• Simpler Solution – Take away the headaches of sourcing multiple vendors’ solutions and the technical complexities of the subsequent software integration.
• High Quality Agents – Maintain the quality of your customers’ experience by using your own agents.
• Lower Costs – Achieve rich features and quality agents for a fraction of the cost of facilities-based call center solutions.
• Pay for only what you use – Pay-as-you-go for incremental call processing capacity rather than tie up significant up-front capital expenditures for underutilized capacity.

今後も注目してみていきたい会社です。

ベンチャー企業の経営会議の進め方

先々週、投資先の経営合宿があった。経営合宿や会議の進め方に参考となる本をご紹介したい。　進め方や注意点はこの本を読んでいれば何とかなる。マネジメントコーチにお願いする必要はないかもしれないが、私のような社外取締役といった外部の人が参加することで、フィードバックする機能がある点が有益ではないだろうか。

ベンチャー企業では、「経営」に問題があることが多い。能力的に低いというのはなかなか短期的に解決できない問題だが、有能な人が集まっているのに全体としてパフォーマンスが発揮されていないというケースには経営合宿が有効だ。それも方法論をしっかり考えて行うことが重要。　

以下が推薦図書です。ご存知の方が多いと思いますが、「すごい会議」は「すごい考え方」の著者にコーチングを受けた会社の話です。入門としては「すごい会議」を読み、その後、「すごい考え方」を読むがポイントです。　

本を読むと、「戦略的フォーカス」という図が出てきます。実はGoogleのアナリスト向けの資料の中にも同じような図が登場します。　Priority　がよく登場します。

Pre-IPO投資の投資戦略

Pre-IPO投資の実例をいろいろと分析してきましたが、投資戦略としてどう考えるか？という点を考えてみます。　投資戦略はあくまでベンチャーキャピタル業務に従事している方など背専門的に投資を行っている人　を対象としています。　（一般の方は未公開株式では例えば1年以内に上場するといって一般個人に対して公募増資したりなど、詐欺とか詐欺にちかいような資金調達があります。）

1 Pre-IPO　投資の定義

• Pre-IPO投資の定義は、「1年以外に上場することが見えている時点での投資」と定義します。具体的には上場の「基準期」の業績の着地点の見える段階での投資やそれ以降の投資ということになります。
• 上場のスケジュールは「申請期」とか「基準期」といった専門用語があります。申請期とは言葉通り、上場申請をする期です。　3月決算の会社が2006年11月に上場した場合、2007年3月期（2006年4月ー2007年3月）が申請期となります。　基準期というのは申請期の前の期です。　
• ＡＱインタラクティブ社やソースネクスト社、ウェブドゥジャパン社の最後の第三者割当増資や株式譲渡などは2006年3月期の基準期の最後の4半期１－３月といったところで行われています。

2　（投資会社としての）投資戦略

• 複数の銘柄（会社）に投資し、リスク分散することが原則。一喜一憂はしない。
• 上場時の公募価格以下で投資を行うこと。　公募価格以上の価格でPre-IPOでの投資を行った場合は、失敗だ。　理由は上場したら誰でも株式を購入できるため、わざわざリスクをとって未公開株式を取得する理由はないため。
• 上場後の1-2ヶ月間は、株価の上昇や売買量が多いため、「ロックアップ」のかからない株式を取得すること。　
  • 基準期での第三者割当増資で引き受けた株式は会社法で上場後　180日間の株式譲渡は制限されます。
  • また株主名簿上位10社は主幹事証券会社とのロックアップ契約となる場合が多いです。
  • したがって、第三者割当増資ではなく、株式譲渡で取得すること。そして株主名簿上位10社に入らない（ロックアップがかからない）ようにすること。
  • 具体的にはソースネクストの株式を取得したジャフコ社のパターンがベストシナリオ
• この投資戦略の課題は、投資した時点の株価　と　ＩＰＯ時の公募価格の差を読むのが難しいこと。ＩＰＯ時の株価は予想の業績　や　業界平均ＰＥＲなどで決定される。業績の達成度合いはもちろんだが、業界平均のＰＥＲも大きな変動の可能性がある。　できるだけ買取から売却までの時間を短縮できるかがリスクを減らす方法だ。そのためロックアップは避けることが重要になる。
• したがって、一番としてはいかに「割安」で株式譲渡で買い取ることができるかがポイントだ。割安とは、公募価格に対して20-50％のディスカントしたくらいの株価のイメージと考えたほうがよい。　しかし、おいしい投資案件は少ない。　　株主の事業会社の特別利益をつくるための株式売却ニーズやＶＣファンドの償還時期があるところと常にウォッチするといったことがポイントだろう。　
• 次に「割安」の第三社割当増資だ。「割安」が重要だ。時価総額の絶対値としてしっかり見るという点と、ＰＥＲの低さがポイントだ。　未公開の段階でＰＥＲが高すぎするとの伸びしろが少ない。割安であれば、ロックアップ期間のリスクも許容できる。
• 最悪のシナリオは、明らかに割高で投資し、第三者割当増資のため、ロックアップがかかるというものだ。　事業は順調だが、結局投資して、50％になってしまったということになりかねない。　
• 割安というのは20-50％ディスカウントといったような数字のイメージを持つことが重要だ。ＩＰＯするから投資するというのは間違いだ。　業績の予想の仕方　や　公募時の株価の予想など、計算式をつくり判断するといった作業が重要になる。公募価格から初値は50-100％アップのイメージだ。どの程度の売買ができるかとか、

３　投資会社としての意味など

• 上記の投資戦略は、ベンチャーキャピタルよりかはヘッジファンドなど公開株式をトレーディングする会社のほうが向いている。日本では証券会社系のＶＣは得意だと思う。　株式取得時には主幹事証券会社などのネットワークが重要で、売却のときは市場での売却能力（トレーディング能力）がポイントになるからだ。
• 私のところにもこのようなPre-IPOの投資案件が来ることもあるが、実際はValuation (時価総額）が高すぎて、弊社のようなファンドでは手が出ない。もちろん、良い会社であることが多い。　自分としての付加価値も少なく、差別化も難しいので、実際に投資いたったことはない。
• また、アーリーステージなどの会社にリスクマネーを提供することが本来のベンチャーキャピタルの役割だと考えているので、Pre-IPOの投資はPre-IPO投資が得意なプレーヤーが行うといったほうが自然な考えただと思う。　上場するかしないかと、株価が値上がるかどうかを日々考えるよりかは、　ＥＺ　ＧＲＥＥのユーザー数は伸びたかな？とか、ＧＲＥＥのオフィス移転は無事終わったかな？とか考えるほぅが面白いし、やりがいのある仕事のように思う（私見）

最後に一般の人はくれぐれも未公開株投資は避けたほうがよいでしょう。近未来通信のように株式投資ではないけど・・・　といったようなものありますので要注意です。

Pre-IPO 投資の実際ーケーススタディ４

調べてみるといろいろと出てくるものです。　2006年12月20日のＩＰＯしたソースネクスト社の株式譲渡を見ていると、おなじみ？のジャフコさんが登場していました。（目論見書参照）

１　2006年3月28日の株式譲渡

株式譲渡の履歴を見ると、平成16年1月の第三者割当増資の株価18万円を基準に
平成16年7月1日から一株１８万円で譲渡が行われています。　

2006年3月末の段階でも一株１８万円で株式譲渡を行っています。
グッドウィルからジャフコのファンドへの譲渡です。他にも
譲渡がありますが、従業員持株会などの従業員向けや事業会社（オリックス）
などがありましたが、ファンドは１社のみです。　　今回はジャフコさんのファンドは
ロックアップがかかっていませんでした。　

2 ＩＰＯのプライシングや株価推移など

 

仮条件：20－22万円
公募価格：220,000円
初値：355,000円

株価推移は以下の通りです。　ジャフコさんの投資金額は8500万円程度ですが、ロックアップがかかっていない、そして株式の売買の量も多いことが、短期間に売却したものと推定されます。　2月9日現在　44万円の株価です。　投資金額の３－４倍になっていると推定されます。

３　考察

今回の場合は、
- 16年1月の第三者割当増資から18万円という株価が一定であった。
- 18年3月末のタイミングで株式取得
- ロックアップなし
- 公募価格は22万円　と　18万円よりややアップだが、ＩＰＯ後は株価が高騰し、売買量も多かった。

などなどを理由で、　1年以内に３－４倍のリターンを実現したと思われる。
株主名を見るとドリームインキュベーターやオリックス、京セラコミュニケーションズなどが
資本参加しているが、　ジャフコさんが取得したい時と株価は同じです。
つまり、最後のタイミングで取得し、1年以内に3-４倍と素晴らしい結果だ。

儲かるときもあるし、損するときもある。　それにしても投資の手口は大変勉強に
なります。