丸紅の稟議書偽造、リーマンなどから320億円 外資系巻き込む大型詐欺か
最近、詐欺事件としての話題のアスクレピオス社はどのような構造になっているが興味深い。業界としては事前に防止できる方法(デューデリジェンス)を考えていかないといけない・・・というよい事例になるだろう。
まず2007年5月にLLTバイオファーマ社がアスクレピオス社の買収を行っている。 開示資料をには以下の業績(予想を含む)が記載されていた。
アスクレピオス社は数字だけ見ると超優良ベンチャーだ。
この開示資料には、株式交換の比率算定において、アスクレピオス社の算定を行ったアドバイザーは日興コーディアル証券となっている。
(なお、2007年7月には、LLTバイオファーマ社と丸紅のライフケアビジネス部との間で業務委託契約の発表がされている。)
LLTバイオファーマの代表取締役の水島氏の経歴を見ると凄い経歴の方だ。下のほうに家系図を見ると興味深い。水島家 と 正田家の血筋だ。
このように大手企業や有名な方の名前(信用力)を活用し、お金を集めたという構造のように思える。 320億円は実際の医療機関の再生のために投資されたのだろうか?
契約書の偽装に関しては、正直 見破るのには限界がある。 弁護士によるレビューも書面をチェックするのが基本である。レファレンスインタビューでも実際に偽者が登場しているわけだから、見破るにしてもなかなか難しいものがある。