先日のVC/PE勉強会で、いろいろ議論になったのが、投資案件のホームランとヒットの議論。 ホームランというのは大きなリターンがでる案件のこと。10-20倍くらいだが、人によって定義が違う。 ヒットは2-3倍といったプラスになることである。
例えば、セコイアキャピタルなどは、 Google一発でファンド全体が数倍になったりするくらいのインパクトがあった。 10年に1社という会社ので、超特大ホームランだったことになる。
さて、そもそもどういう視点で投資していうのか?という点が議論のポイントになった。成功を納めたベンチャーキャピタリストほど普通の投資案件にはまったく興味がなく、世の中にインパクトを与える投資案件しかやらないのだ という結論になった。成功を納めた人であれば、多くの起業家と同様、数百億以上の個人資産があるわけだし、そもそもなんでファンド運用しているのだ?ということになる(自分のお金を運用すれば良いのでは?)
一方、イチロー型というのが存在して、ヒットの延長戦上のホームランがある という考え方。 弊社の仮屋薗のイチロー型。 ワークスアプリケーションズなど何件が成功を納めているが、本人いわく 「たまたま。あいふうになるとは思ってもいなかった」ということである。 イチロー型になるには、とくにかくマネジメントチーム重視の投資である。マネジメントチームが良い会社はそんなに多くはないが、経営はしっかりしているため、失敗することは少なく、EXITも十分選択肢がある。 対象としている市場が思った以上に伸びたとか、株式市場が好調で小さな規模でも公開でき、PERが高い といったシナリオによってホームランが生まれる。
一方、ホームランを狙うタイプは、市場の大きさ、スケールの大きさ。 マネジメントチームよりかは素材重視ということだろう。 マネジメンチームは後から作れば良いとか、ビジネスモデルは考えよう という感じだろうか。 当然ながら失敗確率は高い。
VC投資は10社-20社に1社 大当たりすれば回収できる投資モデルと言われるが、これはあくまで例であって、 しっかりとしては考え方で運用する必要がある。
弊社の場合は現在の2号ファンドは60-70%はイチロー型、30-40%はホームラン狙い でしょうか。
私の気をつけている点は、バランスをとるという考え方です。 60-80%はイチローがた、20-40%はホームラン型の運用。 つまり、 5社担当していたら、1-2社は一発狙い、 3-4社は手堅い会社である。
上記の理由は、ホームランばかり狙って、三振が続くと、失敗をリカバーするため、大振りすることになって、されに三振が続くという悪循環になる という点 と 小さな成功や成長がベンチャーキャピタリストの成長や自信につながる という点だ。
ベンチャーキャピタリストのは能力だけではく、自信が必要であり、自信は実績によって初めてつくものだ。 私も体調崩して1ヶ月間ほど自宅療養したことがあったが、主な原因はストレスだ。 担当案件がうまくいかないと相当ストレスがたまる。 逆に順調だと快適だ。ストレスを考えると、 投資案件はバランスさせたほうがよい。
最後に1つ。 イチロー型といっても、 イチローは超一流の選手である。 4割バッターと2割5分では打率が違うし、 投資でいうとリターンが異なるということである。 イチローになるにも相当努力や能力が必要だ ということだ。
弊社の仮屋薗はイチロー?という感じがする。 私はまだまだこれからが勝負。