メディアパブさんにご紹介いただいた NILS のLaunch Pad はどのような仕組みを説明したいと思います。
私のブログをずっと読んでいるとお分かりになりますが、Web 2.0カンファレンス(2005年10月)のLaunch Pad のプレゼンを見て、これは面白い!思ったのが開始のきっかけです。そのときのレポートはCNETさんに寄稿しました。 そのときにNILS2006Springにも登場したSocialtext や Zimbraといった注目企業が登場しました。特にZimbraのデモが一番会場を沸かせ、これは凄い!という印象付けたデビューでした。 Adobeの田中さんがNILS2006Springに参加し、いろいろと議論し、DEMOみたいなものやりましょうーというアイデアがあり、 私も実際に2006年9月に開催されたDEMO2006Fall に参加しました。
残念ながらDEMO2006Fall自体はそんな面白いと思う会社はなかったのですが、運営方法などは大変面白く、これは是非 NILSでも実現したいと考えました。 2006年11月のNILS2006Fallでは実験的にLaunch Pad を開始。 好評の声が多く、次回から本格展開!といった流れです。
ベンチャーキャピタルの仕事をしていると、当然ながらビジネスプラン発表会とか参加する機会があります。しかし、残念ながら良い発表会と思ったものはひとつもありませんでした。 スタートアップ企業にとっては重要な機会でありながら、有益な機会がないというのが日本の現状ではないかと思います。
NILSのLaunch Pad は何が違うのか?
①参加者(オーディエンス)の質
NILSは完全招待制のカンファレンスであり、通常のビジネスプラン発表会のように一般参加者(オーディエンス)を募集しません。 NILSは既に前回260名参加。有力・注目ネット・IT企業の経営者・経営幹部が200名ほど参加。またコーポレートパートナーという形式でベンチャーキャピタルや事業会社の投資部門の方などが40名ほど参加しています。
NILSにおいてプレゼンし、評価を得ることはすなわちビジネスに直結するというがのNILSのLaunch Pad と 今まであるようはビジネスプラン発表会との決定的な違いです。
実際 2004年11月の第一回NILSでは、ドリコムの内藤さんが鮮烈?デビューでした。
このような機会を作り出すのがNILSです。
②デモストレーションにフォーカス
Web 2.0 カンファレンスやDEMOに参加するといろいろと良い点 悪い点がわかります。
6分間といった短時間でプレゼンするのですが、 パワーポイントで概念を説明しているプレゼンはわかりにくいし、印象に残らない。 一方、 Zimbraのようにデモで沸かせたものは印象に残ります。
NILSでは、「デモ」にフォーカスします。 経営者自ら、自社のサービスをデモする。非常に面白いです。
今回、デモの仕方も、研究しているため、デモの演習など行い、より効果的な場にすることを考えています。
単にプランの発表はありません。 はっきりいって退屈です。
③ ブランド重視
日本の場合は、どうしても ○× ビジネスプラン発表会 といった名称になりがちです。
DEMOのようにカンファレンス自体がブランド化するというのは非常に重要なことです。
NILSの場合も既にブランド?になってきていると思いますが、マーケティングの面から
考えるとLaunch Pad といったブランド名 を強化していくことが重要なポイントです。
④別にスタートアップだけではない。
DEMOの場合、今回 Adobe のApollo のデモがあったりと、注目の新サービスのようなものであれば良い。会社のプレゼンではなく、製品・サービスのデモにフォーカスします。
上記のように、ビジネスに直結する実践的な場となるような工夫をしています。 単に発表することも目的とせず、実際のビジネスにつながることが重要です。
USのDEMOのように70社ちかい会社が参加するイベントはまだ日本では質を考えるとできません。まずは8-16社くらいから開始し、拡大できればよいかと思っています。
募集方法ですが、大手ネットメディアさんといっしょに募集をする一般募集と、前回同様NILSの参加企業から募集するという2つのパターンを考えています。単に募集するのではなく、こちらから積極的に開拓することも考えておりますし、海外の注目サービスもLaunch Padに登場といったことも考えています。
面白い!(はず)