最近、NILSって非営利団体ではないのですか? といった質問 や 運営方法に対するクレームを頂くことがあったので、NILSの経営方法を解説をしたいと思います。
①非営利団体か営利団体か?
NILSの運営自体は非営利団体ではなく、営利団体になります。だだし、フルタイムのスタッフがいるわけでもなく、企画などはいろいろとご協力いただくという構造です。 非営利団体として登録することも考えましたが、活動の自由度など考えると「営利団体」としてしっかり税金も支払ったほうが良い といった判断です。
営利団体ですが、株式会社といったようなものではなく、法人格のないLLP(有限責任事業組合)での運営です。 私もサラリーマンとして働いていますので、有限責任だったり、簡易に運営ができる形式(登記も6万円)です。 実際は、銀行口座の管理や、会場とのホテルの契約主体とか、 中国人が日本に入国する際のVISA取得などはこのLLPを活用しています。 例えばBaidu (百度)のRobin Li 氏のVISAに関しては保証人はLLPになっています。私個人でも良かったですが、当然ながら個人ではリスクをとれない部分があります。
また、赤字(現金がない)状態では、運営できないため、経営努力をする必要があります。
②運営方法
収入は参加者からの参加費やスポンサー収入になります。 完全招待制のため、
宣伝広告費はゼロです。 会場費やスピーカー招待費などが主な使途です。
コアなスピーカーや企画メンバーなどご協力頂いている方には現金の謝礼ではなく、
感謝祭など 仕事に役立ったり、楽しい会 を設けます。 一回で終わるイベント
ではなく、継続するためには通常のマーケティングのように「ロイヤリティプログラム」
をしっかり行うことが重要だと考えています。
経営の方法はホテルなどのサービス業をいろいろ研究しています。 高級ブランドメーカーは重要顧客に対して例えばプライベートパーティを開催したりします。 NILSの場合は
質の高いスピーカーや質の高い参加者 がポイントになるため、重要人物は「重要顧客」として対応することが経営上 最も重要なことになります。
演出の仕方 などなど いろいろ研究した結果、 よりよい会に進化していると私自身
思います。
③今後の方向性
今は、New Industry Leaders Summit という年2回のイベントだけですが、今後はNew Industry Platform への進化を目指す といったような方向性を考えています。 産業創造の基盤となることがそもそも目的・ビジョンであるため、進化し続けていくことが大切なことです。 日本版TechCrunch のような構想 や Launch Pad もその構想のひとつです。
私は本業があるため、本業と関係のあるところしかできないという制約はあるものの、
できる限り貢献できる仕組みを構築していきたいと思っています。