ベンチャーキャピタル業界の世界では、EIRという制度がある。 ちょうど、元フィードパスの小川さんがサンブリッジにEIRとして在籍し、次の事業計画を考えているそうだ。 アレン・マイナーさんのインタビューが掲載されており、大変勉強になります。(最近、恵比寿で食事をしたら、なんとアレン・マイナーさんと同じエレベーターで発見。ビビって声かけられず・・。何回かお話したことはありますが・・)
EIRとは基本給を保証して、次なる投資対象になるベンチャーを作ってほしい、というものです。同時に、EIRにはExecutive in Residenceという意味もあって、優秀な経営者に入社してもらって、VCに持ち込まれる起業プランを評価してほしい、もしくは面白い案件があった ら、そこの経営にあたってくれないか、その間は給料を保証するよ、というものです。
私はEIRは今後増えるのではないか?と思っています。理由は、アライド・アーキテクツの中村さんようにGDOの経営幹部としてIPOを経験し、その後起業する といったタイプの起業家が増加すると考えているからです。 通常は働きながら、ある程度起業プランは考え、煮詰まった段階で退職し、1-3ヶ月くらいの間で会社設立するといったパターンが多いと思います。 EIRの制度があれば、退職し、EIRとしてベンチャーキャピタルファームに入社し、案件の評価やサポートなどを手伝いながら、事業計画をつくるとか、VCのネットワークを活用し、経営幹部候補やビジネスパートナーと話をするといったようなことができるというものです。
VC側から見ると、有望起業家の囲い込みや 起業するまではそのノウハウを投資先の経営や投資判断に役立てることができます。
また、EIRとは別にベンチャーパートナーといった役職があります。海外の例では、投資担当者というよりかは、投資先の経営支援専任の方をいいます。どこそこで経営者をやっていたといったような経験豊富な方がベンチャーパートナーになり、投資先の暫定CEOとか、幹部をするといったようなことを含め、いろいろサポートします。
単にお金だけ投資すればよいということで、営業活動を一生懸命をやるVCファームと異なり、 EIR制度はいっしょに事業を作り上げてき、ハイリターンを狙うといった投資モデルになります。
日本でEIRやベンチャーパートナーといったことができる人が増えると思いますので、私としても積極的に取り組んでいけたらいいなと試行錯誤しながら考えています。