スピード感と資金調達金額の関係についてエントリーを書きましたが、改めて思いますが、スピード感が極めて重要だということです。 ほかの会社が1年かかるところを3ヶ月でやる とかスピード自体が競争優位の源泉になるのです。
サービスを開発にするもして機能やUIはシンプルなのが良いという話になります。たとえばSNS
など日記とかプロフィールとか機能的には誰でも開発できるものです。重要なのはスピードです。
グリーのケースもKDDIさんとの資本提携が運命を変えた。戦略もモバイルフォーカス、そしてコンテンツ/エンタメ を徹底強化を図った。 スピードを支える上でインフラの面も強化した。
車の運転でたとえると、時速30kmで運転するのと180kmで運転するのは難易度が異なります。
マネジメントも難しくなるわけです。
逆に難しいからこそ、 ゆっくり走ってゆっくり開発するほうが身の丈にあるという感じになるわけです。
シリコンバレー型は単純に市場でNO1になる! という外部的な目標になるわけなので、
つまり、いつまでにこれだけのシェアをとるとか といった目標になります。そのためには
これだけのお金が必要。 そして走り続ける。
会社の企業価値も「旬」が重要です。 モメンタムというか勢いです。 期待感があるときはValuationは高いですが、勢いを失ったとき株価は大きく下がります。
スピード重視の経営は
- マネジメントが複雑になる
- お金がたくさん必要になる
といった2つが特にポイントになります。
マネジメントが複雑になるからこそ、シリコンバレーの企業は単一事業ドメインになるのでしょう。具体的にはAdmobだったら、携帯広告のマーケットプレイス という単一ドメインだ。 日本のモバイルサービス会社のように広告代理店やコンテンツもアフィリエイトもやっているといった会社ではないのです。 アドマーケットプレイスで世界一番になる! という野心のもとにスピード重視で走り続ける。
また、スピード重視の経営だとマネジメントが複雑になるため、経営チームの充実と分業化というのが自然の流れです。 Admobの経営チーム のプロフィールを見ると 機能別の経営チーム体制、つまり、マーケティングとか開発とか、事業開発とか機能ごとにVPがいるといった構造になります。それぞれガムシャラに働きつづける。
シンプルな事業、シンプルかつ充実した経営チーム。 単一事業だからこそ、勝ち・負けがはっきりでるわけで、お金をたくさん調達して勝負をする。
これが駄目だったら、これをやろう といったリスク分散の考えはない。企業を存続させるために経営するのではく、 市場でNo1になる会社に目指すといった目標の違いが大きいと感じる。