今日のランチは、来日しているUS Venture Partners のPaul Matteucci (General Partner)と TED MAIDENBERG と ランチした。 USVP は今度 600 Mのファンドを設立するそうだ。 今回は上海にいって、東京に滞在している。
Tedは日本に来たときに1回、そしてシリコンバレーに行ったときに1回あっている。今回はパートナーのPaul さんといっしょに来日だった。
USVP は日本でも投資したいと考えており、絞って投資していきたいと考えている。 日本の投資環境に関していろいろと質問があって、一番面白いのが「なんで、日本のスタートアップは 早くにBreak-evenになるようなビジネスしかしないんだ」というもの。
私の答えは、それは日本の場合、ベンチャーキャピタルが黒字の会社が好きだからだ。そして、資金調達するにしても1社3000万円ー5000万円をかき集めて、数億円の資金調達くらいしかできず、最初から、20億円あるからがんばってというのがないんだよ と説明した。
起業家のマインドではなく、 日本の資金調達環境、つまり、”ベンチャーキャピタル”の投資スタンスが大きく影響している。 3年とか、大きな赤字でもビックベンチャーを目指したらいいじゃないか?という話をしていた。
そもそも、黒字だからよいとか、悪いというは、銀行が話すようなはなしだ。キャッシュフローが見えることが重要だ。
大きなことを実演するにはリスクはつきものだ。 従業員を来年10人増やすのと、100人増やすのでは難易度も違う。 目標が高ければ高いほど難易度は高い。 難易度が高いからこそ、到達できる人間・会社も少ない。 全部がGoogleにはなれない。
なれないからといって、あきらめる必要なはい。黒字で回る小さな会社を経営することはそれはそれで素晴らしい。価値観の違いである。
日本のベンチャーキャピタルは駄目とかレベルが低いというのではなく、シリコンバレーのVCとは価値観が違うのだ。 すぐに黒字化したほうがよいし、時価総額が小さくてもIPOしたほうがよいのだ。
シリコンバレーでは、数十億円つっこんで、無残にちっていて、Tech Crunch のDead Pool とかに入っていく会社が多い。 日本だと、倒産したというようなニュースはあまりない。細々と生き延びていくのだ。
われわれが目指すベンチャーキャピタルは、起業家と価値観を共有する投資家であることを目指している。 実力がどうという以前に、重要なのは価値観だ。 早く黒字化したほうがよいといった価値観や、 ビジネスプランをつめることことに時間をかけたほうがよいという価値観、 投資の審査が平気で2-3ヶ月かかって、ビジネスに集中できな時間ができてもよいという価値観。
ベンチャー企業を経営するのはあくまで起業家だし、われわれも起業家であるという原点が何よりも重要だ。