すでに8回もカンファレンスを開催していて、いろいろと学んだことがあります。 イベントを成功させることは難しく、そして継続して開催することはさらに難しいという点です。
よくも8回、それも年2回 300名規模で開催していると自分でも思ったりしますが、だいたいのケースは1回目はよいが、2回目以降がだめで、3回目がない といったようなものです。 2回目がダメになる理由は、内容自体は1回目とたいして変わらないとか、他のイベントと変わらないといったようなセッション内容のことや、参加者の質の低下という点です。
整理すると、2つのマンネリ化。セッションと参加者です。 これはIVSでも課題ではありますが、8回継続開催という実績から考えると、うまくいっているほうではないかと思います。
セッションや参加者の考え方は、料理の考え方と非常に似ています。 IVSの特徴は、ご飯がおいしいというものです。 これは通常のビュッフェ料理だけでなく、マグロの解体とか、ラーメンの屋台とか、出し物系がある点です。 ビンビールではなく、生ビールカウンターを設置する。
ヒントはホテルのスタッフのコメントです。ビュッフェ料理はどうしても時間がたつとおいしくなくなるというコメントです。 なるほど。 鮮度が重要だ!という点です。 ビンビールもぬるいビールはおいしくない。 料理も生ビールも鮮度が重要。 できれるだけ鮮度の保つ工夫をするわけです。 予算の配分を工夫する。 このような工夫がないカンファレンスは、主催者の怠慢です。 別に難しいことではありません。 やる気の問題でしょう。 自分自身 おいしい料理が食べたいと思いますし、自然のことだと思います。
セッションや参加者にしても料理と同様に鮮度が重要だという点です。そして、鮮度だけでなく、定番のビュッフェ料理も必要です。 バランスの問題です。
参加者の鮮度を保つ工夫、セッションの鮮度を保つ工夫が必要です。
IVSの場合は、Launch Pad をいう非常に鮮度の高いセッションがあり、そして新しい参加者がLaunch Pad を通じて参加します。 良い循環です。 また、日本国内だけなく、海外の動向を加えることで、視野を広げ、 鮮度を保つことが可能となります。
ホテルは毎回同じところで開催しています。 参加者の声からは、宮崎ではなく、福岡がよいなどの意見がありますが、 企画やセッションの運営の質を維持するうえで、ホテルのスタッフの経験値を生かすということが重要になります。 場所の自体は毎回同じところだと飽きるとは思いますが、目的はホテルに泊まることではなく、IVSに参加することであるため、まず企画・運営がしっかり行えるということを最重視することは主催者としては当然なことです。
また、カンファレンスを運営する上で、当然ながら利益をしっかり出すということが重要です。利益のないカンファレンスは継続しません。 スポンサー頼みのカンファレンスはスポンサーに左右され、かなずしも参加者に良いものを提供できるとは限りません。
インターネットサービスでも同じことですが、ユーザー(参加者)から直接しっかり課金できる仕組みがあり、価値を提供できないと継続できない。 無料で広告で稼ぎましょうというモデルは成立しにくい。
いろいろなことを考えますが、参加者にしっかり課金できるか?それだけの価値があるのか?という点を考えると、セッションの鮮度など自然と考えるものです。