グリーの田中さんが、良いサービスをつくるには良い会社をつくらないといけない ということを昔から言っているのですが、私もこの言葉から学び、 良いベンチャー投資をするには、良いチーム(会社)を作らないといけないと考えています。
ベンチャーキャピタリストの仕事は俗人的であり、個人行動が多いのは事実ですが、結局、個人でいくら頑張って、100億円のキャピタルゲインを出したところで、他で大きな損失があったりすると、ファンド全体としてのパフォーマンスはいまいちになる。 自己満足的な評価は何とでもできるが、結局 ファンドとしては以下に全体として利益を出すか?という点だ。
独立したい・しようと思ったきっかけというのは、グリーなど投資先企業が順調だったこともあり、今後の人生何をしたいか?という点を考えたことだった。 このきっかえを与えてくれたのは自分で企画・運営をやっていたNILS であった。2006年11月のBaidu のRobin Li 氏のプレゼンテーションを聞いて、涙をこらえるのに必死だった(基本的に涙もろく、スポーツとか映画で良く泣きます)。
スケールの大きい会社を創りたい、それもアジアで勝負したい。 国内だけでネット・モバイル関連の投資を私一人でやっていては何もできない と限界を強く感じたことが独立の想いの直接的なきっかけです。
そこから、田中章雄さんや小野さんといった現在の仲間とインフィニティ・ベンチャーズを作ることになった。 一人でやることは考えていなかった。 投資チームだけでなく、ベンチャーキャピタルは出資者という存在がいる。 出資者の力と投資チームを合わせ、個人3名だけでなく、有力な事業会社など巻き込んだVCファンドを作りたかった。
リーマンショック以降のファンドレイジングというタイミングとしては最悪でしたが、投資チームも揃い、出資者の皆様の顔ぶれも固まりつつあります。 ベンチャー投資は結局、投資前の判断で80%の勝負は決まると考えており、 ファンドを開始するにしても最初の投資チームや出資者などの顔ぶれが大きく成功を左右する。 それだけ時間をかける価値があり、安易に開始するものではないと考えています。
次のステップは、日本国内だけではく、海外の投資家に参加いただけるようなVCファンドになることだ。 日本のベンチャーキャピタルの投資金額は減少しており、リスクマネーの供給がされなくなっている。 国内だけなく、海外の状況も同じだ。 VCの資金調達ができるかどうかは、自己満足的に、「この時期こんだけ集めたら、よいほうだ」といった外的な責任にするのはいけない。
ベンチャーキャピタルは、お金を儲けるという金融業ではあるが、産業を作るという産業資本という社会的な役割を持つ仕事である。 ベンチャー企業のためにお金を集める責任がある。
DeNAやグリーにしても成功しているのは、Never Give up の精神だと思います。
香港に行くフライトの中で、レッドクリフを見ていたのですが、まさに劣勢からの大逆転。
香港・シンガポールから帰ってきてさらに気合い入ってきました。