最近は経済産業省とか金融庁の方からヒアリングをうけたり、昨年は国家戦略室の休眠預金の活用に関する会議(大臣も出席)に出て意見を言ったりと ベンチャー振興のためにどうしたらよいか?みたいは話をすることが多くなりました。
論点としてはまずはリスクマネーの供給量をどう増やすか? 国策ファンドを作るみたいなことが良くあがります。
ただ、なぜ日本ではリスクマネーの供給量が少ないのか? といった点を突き詰めて考える必要があります。単純に今までのVCファンドの投資フォーマンスが低いからに他なりません。
供給量を増やすといい意味では、供給の面よりかはリターンの面のほうのカンフル剤を打ったほうがいいのでは?というのが短期的には有効ではないかと考えています。
例えば、上場基準の緩和です。上場もしないがM&AとかもないVCファンドの投資先の持分を国のファンドで買い取り、資金の流動化を図る とかです(国のファンドは長期的に配当などで利益を得る)。
安倍総理になってから株高になっており、その結果 ベンチャー投資の件数も増えているように思います。株式市場が元気であると 資金の供給量が増加するというのは以前も同じようにサイクルです。
ただ、上記は短期的な施策として効果があるものですが、中長期的には起業家をいかに多く育成・輩出するか?という人材のところが一番重要です。
人材育成は興味のない人に教えても意味がありません。そのために起業に興味があるとか、将来は必ず起業するとかとかそんな強い意思を若い年代から持つことが重要です。IVSサマーワークショップなどの学生向けの取り組みはその「きっかけ」となるためのイベントです。20−30名の起業家とか話を聞くと自然とマインドが変わるものです。シリコンバレーにいたら周りは起業家ばかりで起業するのが当然になるというような環境になりますが、日本では意識的に作る必要があります。
年2回の取り組みでのべ800名ほどが参加しています。動画も公開しておりますので数千名の方が見ています。このイベントがモデルケースになれば と思って取り組みをしており、6月に開催したIVSサマーワークショップでは参加した学生にインタビューとかしている動画あるのですが、編集して公開を予定しております。 この取組によってどんな変化があるのか?といったことは文字とかで説明するのは難しいため、動画によって伝えていくということをしていきます。
日本のベンチャーはダメだとか、ベンチャーキャピタルはダメだとか、評論する人は本当に多いのですが、実際に起業したり、ベンチャーに投資する人が生まれてこないのが課題です。
一人ひとりができることをしっかりやっていくこと。簡単なようで難しいのですが私自身はいろいろとやっていきたいと思っています。