2月7日 Feedpath Zebra(Zimbra日本語版)がデビューした。 日本語のローンチに伴い、CEOの Satish Dharmarj 氏が来日し、 ブロガー向けのプライベートカンファレンスが開催された。 私もブロガー?ということでご招待いただきました。 ありがとうございます。
デモはこちら。
1 米国市場での動向 - コンシューマー向けのサービスがブレイク
米国では2006年2月に正式商用版をリリースし、1年で600万メールボックス(ユーザー)を達成した。 また、もうすぐ発表になるそうですが、米国の大手ISPの1200万アカウントの受注し、年末までに1800万アカウントに達するそうだ。 Gmail とZimbraのコンペになってそうですが、Zimbraが勝ち取ったそうです。
Webメールの進化版 や 様々なWebサービスとマッシュアップすることでユーザーの利便性を高めることに成功し、このような素晴らしい成果に結びついている。
コンシューマー向け(ISP向け)ビジネスモデルはメールボックスあたりのライセンス販売とGmail と同じようなコンテンツマッチ広告のリベニューシェア のミックスだ。 メールのコンテンツマッチやアフィリエイトだけでなく、カレンダーの広告ビジネスなどさまざま展開できる。 今のところ、広告ビジネスは見えにくいこともあり、ほとんどがライセンス販売だ。またカレンダー機能などを切り売りするオプション販売も行っている。
CEOいわく 「Eyeball をキープする」というのが重要だということを言っていた。具体的には他のウェブサイトに逃がさず、自社のサイトに滞在させるという点だ。 重要な機能としてAjax のよさ プレビュー機能だろう。 住所 の読み込み 地図を表示したり、本の名前だったら、プレビューでアマゾンのWebサービスで連携する機能だ。
ネットのメディアは今までページビューが重要な指標であったがこのようなプレビュー機能はページビューは増えない。しかし、ユーザーはページを遷移することなく、情報を確認し、そして本を購入するなど直接アクションにつなげることができる。 私はこのよぅなユーザーの最終アクション(ものを買うとか、情報を知る)までの時間をいかに短縮できるかが利便性の向上の鍵であり、ユーザーを引き付けることができるポイントだ。 ページビューではなく、異なる指標で管理する必要があるだろう。 米国は日本異なりWebサービスが充実している。様々なサービスを組み合わせ、利便性の高いサービスを提供できる環境にある。
ZCSの機能の充実も素晴らしい。 Outllook からの移行するツールを用意し、ローカルのメールデータをサーバにアップすることができる。次のバージョンでは、Zimbraもオフラインでの利用ができるようになる。 オフラインで利用できると、さらにOutlook から移行が進むと考えている。
また、アカウントマイグレーション機能があり、複数のPOPサーバを登録し、GUIはZimbraを利用できる。
Zimbraの次期バージョンはWebベースのIM オフライン対応(オフラインのAjaxアプリケーションは初らしい)。 フォトアルバムなども実装するそうだ。
2 日本市場の展開 - Webサービスとの連携の充実 と モバイル対応がカギ
日本でのビジネスではISPの興味が高く、法人向けホスティングなどを手がけている会社やコンシューマー向けに手がけているサービスプロバイダーからも引き合いが多いということでした。 現在 日本語化されているバージョンは米国より前のバージョンのため、これからというところだが、楽しみだ。
日本市場における課題は①モバイル対応、 ②Webサービスなど他サービスとの連携 の2つがある。
①のモバイルは、メールやスケジューラーは日本では携帯電話でチェックする人が多いと思う。 USの場合、USはシンクするモデルを採用しているが、日本だとニッチだ。ZimbraのよさであるAjax のアプリケーションが活かせない。 大きな課題であろう。
②のWebサービスは日本の場合、Webサービス のAPIを公開しているところは少ない。そのため、現在は地図(サイバーマップジャパン=Mapionの地図)との連携などだ。
スケジューラーなどサイボウズとの連携があってもよいと思いますが、やっていないということでした。
米国では②のポイントが優れている点が競争優位のポイントだ(Zimlet )。
今後の展開に注目したい。
3 余談
いつもお世話になっている住友商事の佐藤さん や シリコンバレーからPresidio の福岡さんがいらしゃっていた。 再会できてうれしかった。
(Satish Dharmaraj氏 語る 福岡さん腕組み)