AQインタラクティブの件から、いろいろと調べてみることにしました。
ウェブドゥジャパン の仮条件の株価は、 156,000円。2006年3月31日の第三者割当増資の株価は185,000円。 引受先は取引先の広告代理店3社(サイバーエージェント、オプト、セプテーニ)とサイバーエージェントのファンドや日本アジア投資。潜在株式を含めると時価総額80億円程度だった。
AQインタラクティブなど 公募価格のほうが低いという現象になるのでしょうか?
理由はプライシングの方法にあります。
IPOのときは業績予想や業界平均PER などなどをもとに価格のレンジを決定し、機関投資家へのプレヒアリングを通じて条件のレンジが決定します。そしてブックブルディングというプロセスです。 つまり、投資家の意向(市場原理)をブックビルディングなどを通じて公募価格(株価)に反映させることができます。
一方、未公開の段階でも「何でもよいから投資させてください」といった感じで営業すると、
発行会社の「いい値」になります。 もちろん株価算定書などロジックはあります。
今年のネットやIT関連銘柄の2社でこのようなことを起きているという点を考えると、レイターステージ案件が高い時価総額でガンガン投資している ような会社は厳しい結果がまっていると予想できます。
また、これからは未公開の段階での時価総額はおさえていかないといけないです。
ウェブドゥジャパンの場合は公募価格から逆算すると、株価10万円程度 時価総額40-50億円というレンジが妥当なレンジではなかったか?ということがいえます。
もちろん、優先株式や 転換社債など株価の変動を調整できるようなストラクチャーで投資することもできます。
現状の投資スタンスとしては、レイターステージの時価総額が高いディールはストラクチャーを工夫すること。 工夫できない場合は投資しないこと といったことでしょう。
それより、本来 VCの仕事はスタートアップ企業の支援などリスクマネーを提供することです。 マネーゲームに一喜一憂すべきではありません。