今回の出張ではまたいろいろとVC投資環境などを理解することができた。
今回の訪問先の特徴は、ほとんどセコイアキャピタルの投資先だった。 特にモバイル関連の良い会社はセコイアやNEAが多いそうだ。
今回訪問した先でセコイアの投資先を列挙すると以下のようなリストだ。
- Yahoo
- Plaxo
- Adbrite
- Loopt
- Admob
- Meraki Networks
日本のベンチャーキャピタル会社のように小口の分散投資で有名な会社”にも” 少しだけ投資していますというレベルとは大きくことなる。未確認であるがシリーズA(最初の本格的な資金調達)のリードインベスター(主幹事投資会社)だ。
とにかく良い会社は、他には渡さないというポリシーのものと投資している。シリーズAの5 Mllion $ の資金調達はすべてセコイアを狙うというもの。 投資先の経営者から見るとセコイアが投資した会社ということで信用力が上がり、事業開発や採用という面で大きなメリットを得る。 セコイアの投資先同士で、例えば会社が成長すると、オフィスも移転したりするが、その移転した後の空いたオフィスを融通したり、不要になった家具類を譲渡したりとだ。また、投資先から投資先へ と人材も渡り歩くこともある。
GoogleのケースもKPCB と セコイアと競っていたが、結局は2社で共同投資。結局2-3社での共同投資になることがあるが、基本は1社単独で狙う。
ベンチャーキャピタルの戦略もいろいろとだ。 リードインベスター か リードインベスターのフォロアーか、 シリーズA かシリーズBか といったところ。
例えば, 住友商事のPresidio さんはリードをとらない戦略。この場合はリードインベスターとなるセコイア、ベンチマーク、KPCBといったトップVCファームとの関係が重要だ。昨年はZimbra , XenSource, MySQLなどに投資。 激戦だったそうだ。日本展開など独自の付加価値が重要。
リードインベスターとして頑張っているMCVPの竹内さんはリード争いで激戦だ。結局、投資枠は1-3社程度。狭き門だ。
Globespan Capital Partners さんはパートナーの好み・能力によるが、セコイアと共同投資が多い(シリーズBのリード)とか、シリーズBの投資家として存在感がある といったところだ。アジアの事業開発チームを保有しているが、やはり事業開発だけでなく、投資パートナーの力量が大きくものをいう。
今回の出張はベンチャー企業やベンチャーキャピタルなどいろいろ話を伺うことができて大変有益だった。