サイバード、公開買い付けで株式非公開に--先行投資リスクを排除
ネット、モバイルのIPO企業 第一世代のサイバード社が株式非公開化に踏み切った。
賛否両論あるが、勇気のある決断だと評価したい。
私も投資先企業の一時期 サイバード社の子会社だった会社の社外取締役を勤めていたことがあるが、新興市場に上場する企業の短期的な業績に対するプレッシャーを非常に強く感じた。
不特定多数の株主かつ流動的な株価の状態から、特定のファンドという大株主の構成は安定的な経営ができうる環境になる。もちろん、大株主の意向が大きく左右するが、不特定多数よりかは経営しやすい。
通常のベンチャー企業の資本政策(株主構成)をみても、銀行系ベンチャーキャピタルがわんさかはいっているベンチャー企業は数が多い。 この場合、うまくいなかない場合はいろいろと多数の株主から批判などがいろいろと来たり、説明をもとめられたりする。 株主に対する説明責任というもとに、 プレッシャーが大きい起業家に対し、さらにプレッシャーをかけ、説明する時間を使うことになり、悪循環になる。
シリコンバレーのベンチャー企業はAdmobのようにセコイアキャピタルとアクセルパートナーズの2社のベンチャーキャピタルのみ とか、シンプルな構造だ。
大きなチャレンジをするならば、株主数を少なくし、マネージしやすい環境し、本業に集中できる環境は非常に大切だ。 一分一秒が勝負であり、大きなものにチャレンジするには時間は限られている。
Googleの場合、IPOするまで時間をかけた。しらないうちに巨大企業が誕生していた。
株主はセコイアキャピタルやKPCBなど限られた株主だけだった。
いまこそ、辛抱強く長期的な視点で支援し、2-3社でシンジゲーションするというシリコンバレー型の資金調達の環境をつくっていかないといけないと感じる。
短期的な視点では、大きななものは生み出せない。