IVSのことばかり書いていても愚痴みたいになっているので、本業?のベンチャーキャピタルの仕事に話をしてみたい。 最近、USの投資案件などちょこちょこと投資とかやり始めて面白くなっている。
最近、いろいろと感じたことは、ひとつは「リード・インベスター」の馴染みがない、理解されていないということだ。 IPOを目指す企業であれば、主幹事証券を決めて、IPOの準備に入る。このことは良く知っている。 主幹事証券を英語で書くと、Lead Underwriter だ。 リードインベスターというのは「主幹事投資会社」といえる。
シリコンバレーのベンチャーキャピタルは、この「リード」と略されることが多いが、このり「リード」を争う。 これは証券会社が主幹事を争うのと同じだ。 買収案件でも何社かの投資会社がオークションに参加し、競り合うのも同じような行動だ。
なぜ、「リード」を争うか。 IPO案件の公募の株式の販売のシェアを見るとわかるが、主幹事がほとんどのシェアを持つ。 ネット証券会社など、販売チャネルの補完関係があるところにも販売してもらうくらいだ。 当然なら、よい案件の主幹事を獲得できるかどうか、証券会社の儲けに直結するのだ。
日本のベンチャーファイナンスの世界では「リード」という概念があまりない。ベンチャーキャピタル各社が、あれこれ営業活動を行っていく。 条件は誰かがまとめることもあれば、ベンチャー企業側がこの条件で調達したい とか、いろいろとある。
資本政策 といったことを説明しているコンサルティング会社とか、証券会社とかあるが、「リード」とか欠落しているケースが大半だ。
ベンチャーファイナンスの世界はまだ未発達だと感じている。 普通株式で投資しているケースが大半なので、進化しようがない。 変わらない。