昨年から大きなヒットを生み出したのは、初音ミクで一躍有名になったクリプトン・フューチャー・メディア社 や 顔ちぇき でプレイクしたジェイ・マジック社だろう。
この2社の共通点は、ベースとなる技術はもともと大企業が開発したものである。クリプトン・フューチャー・メディアはヤマハの「VOCALOID2」 をベースに開発したものだ。Wikipedia では以下のような流れだ。
2003年2月26日に 発表された「リアルな人の歌声を合成できるソフト」である。ヤマハが研究開発してきた歌声を作成するための音声合成手法「周波数ドメイン歌唱アーティキュ レーション接続法 (Frequency-domain Singing Articulation Splicing and Shaping) 」を採用した[1]音声合成エンジンと、歌声を作成・合成することができるミキサソフト (VOCALOID Editor) のセットである。
なお、音声合成に必要な歌声ライブラリについては現在の所ヤマハ自体は提供しておらず、VOCALOID単体での販売も行っていない。ライセンス契約を締結した各社が独自の歌声ライブラリを製作し、VOCALOID本体と組み合わせ製品化している
また、ジェイマジック社のAdphotoは、オリンパスの画像認識技術に対応するデータベースやミドルウェアを組み合わせたジェイマジックの画像検索プラットフォーム「SAYL」を利用して開発された。
日本の場合、大手企業、特に大手メーカーの研究開発体制は充実したものがある。(私はアーサー・D・リトルという経営コンサルティング会社に在籍したいたときは、R&D体制の再構築とか、戦略とかといった話が多かったのですが、今思えば、非常によい経験だったのではないかと思います。)
初音ミクの場合はニコニコ動画やYoutubeに作品がアップされて、バイラルで広がりました。顔ちぇき も同様にバイラルで広がりました。。 日本の大手メーカーはこのようなコンシューマー向けのサービス事業を立ち上げるのは社内リソースも少ないし、 また、事業規模としては主力事業となりえないため、社内の位置づけも低い(=リソースをさけない)ということになります。
このような大手メーカーの基礎技術を活用し、ンシューマー向けに事業を展開するベンチャー企業が事業化を手がけるは非常に意味があることだと思います。 実際にユーザーは楽しく利用しているわけで、今までにない価値を創造しました。
一方、残念なことに大手メーカーが持っている技術を理解しているベンチャー企業は少ないし、知る場もないように思います。 インフィニティ・ベンチャーズ(サミット)でもこのようなアライアンスを支援したいなと思います。
イスラエルようの技術ベンチャーがわんさか出る環境ではないので、大企業にいながらこのように大きなサービスを生み出す といったことも可能ではないかとおもいます。