いろいろな理由で掲載をやめたグリーのIPOの事例に少し書いているのですが、ビジネスプランとかみて投資するのは意味がない というところ と ベンチャー投資の視点をまとめてみます。
ベンチャー経営の本や投資の本には必ず、ビジネスプラン、ビジネスプラン・・・ という重要性を書いてあります。 私自身はビジネスプランの重要性を否定するわけではなく、結局のところの重要性というのは産業によって異なるということだと考えています。
例えば、飲食業の場合、出店戦略を含め、計画が非常に重要です。これは一店舗あたりの投資額はどくらいで、来店数がどれくらいあってとか、商圏は・・・ 、などなど、 緻密に考える必要があります。 このような計画力 と 実際の店舗オペレーション能力が投資するかしないかを判断するうえで重要になります。 また、半導体ベンチャーのようなハイテクベンチャーも同じように研究開発計画 や 設備投資計画など、緻密に計画する必要があります。
ネット、モバイル系のコンシューマー向けのサービスの投資判断するうえで、一番の障害となるのは「ビジネスモデル」ではないかと思います。 これは面白いかもしれないが、どうやって儲けるのか? サービス開発、インフラ、そして、「ビジネスモデルの開発」するといったところが大きなポイントになるわけです。 つまり、飲食業界と違って、どうなるかわからないもののビジネスプランというのは絵に描いた餅であって、それに期待するのがおかしい。
しかしながら、計画は重要です。私の場合は、特に半年、1年といった見える計画の重視します。1億円資金調達した場合、何をするか といった計画です。
計画自体はちょっと勉強すればできますが、実際の実行力のが経営チームにあるかといったとおろが重要なポイントになり、その場合はその業界での経験などが重要になることは言うまでもありません。 大規模なインフラを構築したことない人が、やろうと思っても最初はなかなか難しいとか、思ったよりお金がかかった とかそういうことになります。
つきつめていくと、結局 経営チームなど人の能力・経験をどう見るかといったところなのですが、グリーの事例は非常に素晴らしいチームだった。才能あふれた人材が多く、当初は伸び悩んだ時期もありましたが、サービス開発、インフラ開発、ビジネスモデル開発の3つがうまく回って急成長した。
ネット、モバイル系のアーリステージ投資の重要な点は、経営チーム自体の評価もさることながら、結局どうなるか予測つかないことから、半年、1年での短期間での数字をしっかり詰める、ムダをしない という点 と、 あと余裕をもった資金調達。それも借入ではなく、株式での調達いうことだと思います。
ムダを減らしスリムな体制で、余剰資金をもち、 波が来るのもを待つ。
このような状態は、実際にやっていると、かなりストレスがたまり、忍耐がもとめられます。
投資家サイドとしては、「IPOはいつですか?」とか「黒字化はいつですか?」というプレッシャーをかけるより、 「いいじゃないですか、やってみたらいいじゃないの」くらいいい加減なアドバイスのほうが実は経営チームにとってはよいのだと 私は思っています。
そもそもベンチャーの創業やベンチャー投資という仕事はプレッシャーの大きい仕事なので、そのストレスをどう発散するかとか良い方向にもっていくかというストレスマネジメントがきわめて重要です。 いつもネクタイでスーツをきて、いかに金融機関みたいな感じだと、あっただけでプレッシャーがかかると思うので、できるだけラフな服装にしたり、 ニコニコしている、雑談している、 発言も前向きな発言を意識する 、 信じている、応援している というメッセージ といったところが重要になります。
一般的に「投資家」のイメージと全く反対のように行動したほうが、結局うまくいく のではないかというのが私の考え方です。