1月28日の慶応大学で行わられるセミナーのお題が「不況期のベンチャー投資」というものだったのでちょっと考えてみたい。
- 不況といってもそんな投資戦略は変わらない。
- 1000億円のファンドとか運営していると不況の影響は直撃するが、 小規模のファンドは不況で良いセクターに選別して投資すればよいので、それほど大きな変更はない。
- IPOが少ないと、M&Aが少ないといったEXIT環境は悪化するが、グリーにしてもユニクロにしても業績好調の会社は株式市場から高い評価を受ける。
- 不況のときは、株価が割安で投資環境に最適だ というのはよく言われるが、本質的にあまり関係ない。
- ベンチャー投資には、「割安」だからよいというものではない。 結局、ホームランになる案件なのか?という点が一番大きい。 つまり、投資する時点のValuation(株価)が安いとかより、そもそもUpsideがある案件なのか?という点で、ベンチャー投資のリターンが決まる。
- 自分自身の投資案件では、資金調達環境が厳しく当時は「割安」と思われたValuationの会社に投資したが、必至に頑張っても2-3倍というレンジ。逆にグリーのように当時は割高と言われた投資案件は100倍を超える。
- 結局、不況のときは「割安」だから投資環境がよい というのはあまり関係ない。
- 世の中に必要なものは残る
- Googleにしてもドットコムバブル崩壊後に伸びている。これはGoogleの検索や広告を世の中が必要とした。 ベンチャー企業にしても、自動車会社にしても世の中に必要なものは残るということだけ。 自動車は今は新しい自動車は要らないということで、自動車自体を要らないといっているわけではない。
- 変に競合を意識をするより、ユーザーを見て、良いもの開発する。課金できるようなサービスを作るとか、広告ビジネスが落ち込む不況期はさらにサービス開発・設計が重要。 ユーザーがじっさいにお金を払いたいと思うサービスじゃないと生き残れない。
といったようなことを思いました。 不況のときこそ、ホームラン狙い。 これは派手な投資をするという意味ではなく、大きななビジネスを創ることをやらないと・・・