最近のベンチャー経営の状況を全体的に見ると、「生き残りをかける」という表現が当てはまるだろう。 派遣切りなど社会問題となっているが、大企業も急激な環境変化に対して、経営体制の交代(トヨタやソニー)、リストラといった方針を出している。 ベンチャー企業はキャッシュポジションも余裕があるところも少ないし、ビジネスも安定していないのが一般的だ。
ベンチャー企業としてやるべきなのは、今までつくった「予算」とか「ビジネスプラン」とかすべて忘れて、ゼロベースで考える必要があるということだ。 マジメな日本人の性格からだと、作ったものは実行するとか、気合い・ガッツの世界が多いが、 外部環境が劇的に変化したのに戦略やプランを変えないのはおかしな話だ。ゴルフにしても雨の日や風が強い日ではプレーが変わる。
ストロークプレーやマッチプレーでは戦い方が違う(ルールが違う)。
「生き残り」をかけるという意味では、現在の「予算」「計画」の売上高の30-50%減でも生き残れるか?というストレスチェックをすることをお勧めしたい。 今年は年間3億円の売上高を目標にがんばろうとしていた会社は、1.5 -2億円の売上高になるというようなこと。
これで現在のコストで試算してみると、かなりの確率で青くなるはずだ。リストラを含む、固定費の削減など徹底して行って、生き残る。 悲しい話であるが、選択肢は残されていない。
トヨタもソニーも社長が変わった。業績不振は外部要因の影響がほとんどだと思いますが、責任をとって、次にバトンタッチするということがされている。これはリストラを含め、血の出ることをやっているから、トップとしてのケジメということだろう。
残念ながら、ベンチャー企業はGMではない。政府がすくってくれるわけではない。
暗いことをかいているが、 この時期生き残った会社は強い会社となることは間違いない。
そして、業界再編など大きな仕掛けが起こりやすいのがこのような時期だ。