インフィニティ・ベンチャーズのベンチャー投資モデルは2010年に大きく変化しました。その代表的な事例が2010年に立ち上げクーポッド(当時)。現在のグルーポン・ジャパンです。
当時グルーポン系ビジネスはピクメディアさんやカウポンさんなどすでに存在しましたが、IVPとしては迷いもなく、自分たち立ち上げるという選択をしました。もちろんIVPだけでもは経営はできないため、パートナー企業の方々と立ち上げるというJVのような形式で立ち上げました。
背景としてあるのは、欧米の成功の要因から、どのような経営チームが望ましいのか?という点から、短期間で全国に営業チームを構築できるなどなど、組織体制構築がキモになるということがわかり、最初のパクレゼルヴグループとの共同立ち上げにいたりました。ベンチャーとしての最大の強みはスピードです。 意思決定のスピード感など現在のグルーポン・ジャパンのCEOの瀬戸さんや廣田さん と非常に良いチームができ、現在の成長を支えています。
よくKPCBのジョン・ドーアは、Alan Kay の言葉で、「The best way to predict the future is to invent it.」という言葉をよく引用する。 次によい方法は未来を創る人に投資する(支援する)ことだと言う。(If you can’t INVENT the future, the next best thing… is to FUND it.)
グルーポンビジネスは今後成長すると分かっているのなら、その投資案件を数ヶ月探すのではなく、迷いもなく、自分たちで立ち上げ、そして市場を創造するのだ という気持ちで挑戦することの大切さを学びました。
初期の投資は2億円という金額です。これはワンドにとって非常に大きな投資金額です。当時のファンド規模は15 M USD(13億円くらい)の規模であり、ファンドとして大きなリスクをとることになります。
前職のグロービス・キャピタル・パートナーズのファンド規模は180億円であり、同業のカウポンさんに投資した金額は2億円と発表されていますが、 ファンドの占める比率はまったく異なるわけです。
IVP Fundの中でも最大の投資であり、それもシード段階からの勝負ということなので、総力戦です。執行役員レベルの採用はもともといたメンバーいた以外のメンバーでCOOの野田さん、CFOの松田さん、CMOの渡邊さんといった方がの採用支援などネットワークを最大限に活かして経営チームの組成に尽力しました。
8月のグルーポン社の話もスピード勝負。迷いもない判断のスピードがディールをまとめ、そして現在の成長を支えています。
結局、市場の参入タイミングなど事業機会を見極め、それに最適なチームを組成する。そしてそのチームに最初の段階から数億円単位の投資を行う。 成長加速するための大手企業などとの戦略提携を行い、ポジションを固める といったようなやり方が、IVPのベンチャー投資モデルになっているといえます。
2011年はさらに進化させた形で、投資を行っていきたいと考えております。 市場はダイナミックに変化します。 固定化されたベンチャー投資モデルでは到底生き残ることはできません。
2011年もいろいろと新しいことにチャレンジしたいと思います。