最近「オープン・イノベーション」という言葉がキーワードになっている。ICCも「CO-CREATION(共創)」という言葉をかかげていることもあり、オープン・イノベーションについて議論する機会が多くなりました。
議論して感じることは「オープン・イノベーション」といっても大きな会社・組織になると組織そのものが硬直化したり、マインドセットが「Fixed」になっているケースが大変であるため、まったくもって「オープン」ではないという点である。
イノベーションはよく「新結合」と定義される。オープン・イノベーションというは多くは自社の強み・リソースと自社以外のリソースをかけあせて「新結合」し、新しいプロダクトやサービスを生み出すということである。
オープン・イノベーションの取り組みとしては、例えばアイデアコンテストのような幅広くアイデアを集める方法であるとか、オフィススペースの開放して社外の方に利用してもらうとか何らかの交流する方法が多い。
ICCカンファレンスなどの運営を通じて感じることは上記のようなことをやっても限界があるというかそもそも成果がでている事例はどの程度のあるのだろうか?という疑問である。
多くの起業家と接していると「イノベーター」と呼ばれるような人は「普通ではない」人たちだ。残念ながら「普通」の人から生み出されるのは「普通」であるというのが現実だ。 やっぱる「狂った人」とか「狂気」から今までにないようなものが生み出される。
大企業のオープン・イノベーションと取り組みで決定的に不足しているのはこの「狂気」である。そんなことをやって頭がおかしいのではないか?というようなことをしている企業は僕が知る限りない。衝撃を受けるレベルでの活動をしない限りにおいて狂気にはならない。
昨日たまたまですが東京大学の卒業生の経営者クラブで講演する機会を頂いた。そのときにICCカンファレンスの運営チームはボランティアで運営されていて、「成長機会」を提供しているというような話しをしました。以下の動画を見せましたのですが80歳くらいの経営者の方から「なぜ、ボランティアで参加するのか?」という質問があるなど「会社員」とか「働く」という概念が大きく変わったというおか、僕の考え方がマイノリティであるということを理解することできた。
ボランティアチームは70〜80名になりますが平日の3日間 会社を休み参加する。応募するのは一般的に大企業の社員の方はほとんどいない。平日の仕事を休むことは「夏休み」のように休暇をとるのが一般的だ。それを自分の成長のために使うわけです。それも旅費なども含め投資する。 ICCカンファレンスにスタッフ参加しても社内の仕事で評価が高まることはない。
運営チームのコミュニティは「普通ではない」人たちが集まる集団なのです。 イノベーションというか新しい価値を生み出すのはこのような新しい価値観を持つ集団ではないか?と最近思うようになり、運営チームメンバーの「成長機会」をどのように考えていけばよいか?を日々考えています。
普通ではないことにチャレンジすること や 日常では絶対に接することのできない機会であるとか、とにかく普通ではないことをすることで覚醒するコミュニティ作りにチャレンジしています。
これがオープン・イノベーションにつながるかはチャレンジであるのですが、少なくとも現在の70-80名の中から産業をリードするような人材が生まれるのではないかと思っています。