Daveさんことを竹内さんの「VCは何故忙しいのか」 は大変参考になります。
以下の点はその通りです。
上場株やCommodityは、流動性の問題が時にはあるが、基本的には買いたいときに買え、売りたい時に売れる。従って、「銘柄選択」や「相場 観」が投資戦略の主題になって来る。要は「いつ」「何を」買うか・売るかという判断である。一方で、VC業は、そういう判断以前にそもそも買いたいものが 買えない。買いたいと思うものには投資家が殺到する。案件を投資家が選ぶのではなくて、案件(ベンチャー企業の経営陣)が投資家を選ぶのである。
従って、投資家が意中のベンチャー企業の株を買う為には、「経営陣が株を売ってもいいと思うような投資家になる」必要がある。よって、株を買うのに必要な 金「以上」の価値を提供する必要がある。言ってみれば、金は入場券に過ぎない。金はCommodityなのである。そして、「提供出来る価値」で「投資出 来る案件」の質がほぼ決まる。
ちなみに、私はよく「自分の実力がそのまま投資案件になる」といいます。自分の実力以上の力を出そうとすには自分より実力のある人といっしょにやったり、実力のある会社の支援を得たりという方法になります。 大手企業の場合は大手企業ブランドなどを活用するとかです。 結局のところ、竹内さんの言う「提供価値」ということになります。
ベンチャーキャピタリストは経験が重要であるとよく言います。ほとんど経験がない状態
ではじめた時より、現在のほうが実力があるのが当然です。 そのため、いい案件も自然
と来るようになります。 実際、私の4件の担当案件は、売却の有無に関係なく、現在の評価額は1件目はマイナス(30%程度回収)、2件目からはプラス。 プラスも倍率的に高くなっています。 だいたい4件で現在のところ、2.4倍くらいでしょうか。3社はまだアクティブな状態ですから、2.4倍以上になるだろうという計算になります。 私の同じ案件に同じように共同投資すると、2.4倍以上になるという風になりますが、4件のうち、後半の2件に関しては私が投資したときの共同投資家はいません。単独での投資です。
日本の場合、どうしても仲良くみんなで投資しましょう という風になりがちですが、竹内さんの言うところのシリコンバレーは非常に競争的な環境です。それは投資家のお金を集めて運用している以上、VC同士が運用上のパフォーマンスを競争しているわけです。パフォーマンスが悪いと次のファンド立ち上げはない。つまり、失業ということになります。
竹内さんも書いていますが、仕事としてはいろいろやっていると忙しくなります。
ポイントとしてはいかに無駄なことをしないか という点につきます。 たとえば、投資
可能性がない案件に時間をつかう 、 あまり意味がないランチなど時間をつかう
といったことです。 VCは忙しくすぎると、判断力を失います。 しっかりとした判断は
冷静な頭から生まれます。 無駄な時間は使うな ということにつきます。
無駄かどうかとか、重要かどうかは判断は自分の実力が試されます。