ICCパートナーズ 小林雅のBlog

DeNAの強さと戦略（再編集）

2007年2月3日現在　時価総額2000億円を超えるDeNA 。先日　平成19年3月期 第3四半期決算説明会（資料）があった。同社のＩＲ資料などを基にビジネスモデルの特徴など　強さを分析する。

まずDeNAの事業内容は以下の通り。Ｗｅｂコマース事業（オークションやショッピング）から始まり、モバイル事業に展開した会社である。

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事業内容（DeNA社　ウェブサイトより）

以下ポインをまとめる。

１　素晴らしい業績を支えるのはモバイル事業の躍進

DeＮＡ社の業績推移（売上高・経常利益）を見てほしい、今期2007年3月期（2006年度）は
売上高128億円、経常利益37.5億円に達する見込みだ。当初Ｗｅｂのオークション事業から始まり、「モバオク」などのモバイル事業に展開し、インターネット業界を代表する企業に躍進した。Ｍ＆Ａも行っているが、主力事業は自社開発だ。

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売上高・経常利益の推移

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まず4半期ごとのセグメント別売上高の推移の表を見る。

モバイル事業の成長がDeNAの成長のドライバーである。 Ｗｅｂコマース事業の業績も　「モバイル分野が売上の主軸に成長-ポケットビッダーズ、au Shopping Mallの取扱高が大幅に拡大-特にau Shopping Mallがプロモーション強化の効果もあり好調に推移」とあり、Ｗｅｂコマース事業といっても、「モバイル」コマースが主流になっており、セグメント情報 の「モバイル」とＷｅｂコマース　のモバイルコマースを合算すると相当大きい数字になっている。

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4半期ベースのセグメント別（事業別）売上高推移

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2  モバゲータウンがモバイル事業の主力に成長

DeNAのモバイル事業の売上構成が2006年10-12月で大きく変わった点に注目している。

セツメント別売上高の「連結・部門内消去」が見えにくくしているが、モバゲータウンの売上高がモバイル事業の中で一番大きくなった（と思われる）。　 「ポケットアフィリエイト（成果報酬型広告ネットワーク）の売上高の約半分がDeNA社の自社メディアの広告である点（自社メディアのモバゲータウンから の売上高が大半を占めると推定している）を考慮すると、モバゲータウンが810百万円、他社メディアの広告が716百万円、モバオクが664百万円だ。

 

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３　モバゲータウンの急成長を支える強固なビジネスモデル

DeNA社のモバイル事業の成長ドライバーはモバゲータウンだ。売上高の伸びは素晴らしい。4半期単位で「倍」になっている。1日あたりのページビューはミクシィのモバイルの2倍の2億ベージビューを達成した、そして会員数も300万人突破した というニュースもあった。

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モバゲータウンは無料のゲームサイト＋ＳＮＳ機能を持つサービスである。　ビジネスモデルのポイントは①高品質の無料ゲームをフックにした集客、② ページビューを稼ぐＳＮＳ、③ページビューを利益に変える成果報酬型広告　である。　「モバゴールド」というポイントがあり、アバターなどの購入に利用で きる。「モバゴールド」を獲得するためには新規ユーザーを紹介する（＝ユーザー増加を促進）、そして成果報酬型広告とモバーゴールドが連携（モバゴールド がもらえる）している。　　「モバゴールド」を活用したユーザーに対するインセンティブスキームがある点が重要なポイントである。　

　

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４　モバゲータウンの急成長で影隠れるポケットアフィリエイトとモバオクの構造変化

2006年10-12月の売上高の構造変化に注目すべき点はモバゲータウンだけではない。

ひとつ目は成果報酬型広告ネットワークの「ポケットアフィリエイト」の売上構造の変化だ。

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下の表はポケットアフィリエイトの売上高推移と自社メディアと他社メディアの比率だ。　３Ｑで他社メディア向けのポケットア フィリエイト事業が初の減収である。 2つ目のポイントは自社メディアの成長です。自社メディアというのは「モバーゲタウン」経由のものがほとんどと推定されます。　ポケットアフィリエイト全 体の広告収入は成長しており、強固な基盤である。　そして、自社メディア（モバゲータウン）のほうが利益率が高いと推定でき、広告費のアロケーションを自 社メディアに優先的に配分しているのではないか？　

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ポケットアフィリエイトの売上構造の変化に加え、「モバオク」の売上高の伸び悩みだ。過去のＩＲ資料を見るとモ バオクの事業の売上推移は　１Ｑ５８４百万円、２Ｑの売上高は599百万円、そして3Ｑは664百万円と微増といってよい推移となっている。

実際　第３　４半期の資料（モバオクの重要指標の推移）を見ると、有料会員数は増えているものの、期末出品数は横ばいややや減少となっている。 2006年３Ｑの売上高は取扱高が多く伸びたこともあり、伸びた　ということですが、その結果、出品数が減ったという見方でしょうか。　期末出品数（在 庫）→取扱高（取引）　→売上高（手数料）という指標の見方だ。

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５　送客プラットフォームの変化

2006年第一四半期のＩＲ資料の「携帯サービスを成功に導くＤｅＮＡの強み」は以下のとおり。ポケットアフィリエイトなど集客力が強みとなっているとあった。　

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2006年第３四半期のＩＲ資料で はモバゲータウンが送客プラットフォームということになっている。つまり、第一四半期ではポケットアフィリエイトなどがモバゲータウンへの集客に貢献して いたが、現在はモバゲータウンが他の送客力の源泉になっている。 さらに強化する戦略がモバゲータウンのポータル化である。

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6 モバゲータウンのポータル化への道　

今度のDeNA社の戦略はモバゲータウンのポータル化である。最近、300万ユーザー突破のアナウントとＴＶＣＭを行うという発表があった。 ライバル企業を突き放し、Ｗｅｂの世界におけるヤフーのようなポジションを確立を目指している。　Ｗｅｂのオークション事業ではヤフーや楽天の勝てなかっ た。理由は楽天やヤフーの総合力の強さである。楽天はショッピングポールやインフォシークのような検索・ポータルサービスなど。ヤフーは強固なポータルの 集客力を生かした事業の多角化。　　Ｗｅｂの世界ではＤｅＮＡのオークション事業単体では難しかった。

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集客力のあるモバゲータウンに情報系コンテンツやＥＣ系との連携を強化する方向性は正しい。　モバイルにおける「ヤフー」になるだろう。　特に「勝手サイト」であることがポイントだ。キャリアの意向に左右されない。　

一方、モバオクが微増、ポケットアフィリエイトの成長もモバゲータウン経由が成長の源泉となっているため、いかにモバゲータウンの成長力・競 争力を維持・強化するかが重要な経営課題だ。　また、Ｗｅｂ世界ではＧｏｏｇｌｅのような検索サービスが強い。DeNAとしてはモバイル検索をどうする か？という点が「ポータル戦略」の重要課題だろう。

若者は飽きっぽいということで、モバゲータウンも飽きてしまって成長が止まるかもしれないし、今後どういうサービスを継続的に投入していくのか？という点が非常に重要だ。

また、収益構造としては、モバゲータウンの収益源はポケットアフィリエイトとモバゴールドを連携した成果報酬広告だ。既に半数は自社メディア向けと なっており、ポケットアフィリエイトの広告収入が伸びが制約条件になる。　アフィリエイト以外の収益源の多角化　と　モバゲータウンに依存した事業構造で はなく、新規事業とのバランスが重要となるだろう。（実際に新規事業を継続的に投入している。）

今後のモバゲータウンのユーザー数やページビューの伸び、そして収益モデルの多角化をウォッチしたい。

Netvibes ＮＩＬＳに登場！

少し前のエントリーにも書きましたが、Netvibes 社のTariq Krim - CEO and Founder　さんがNILS2007Spring のスピーカーとして内定しました。

Netvibes のサービスはウェブベースのパーソナルページを簡単に作成できるアプリケーションです。Ajax ベースで例えば以下の写真のいろいろなボックスを自由にドラッグアンドドロップができると、ＲＳＳリーダーとしてつかうことも、Ｗｅｂサービスとの連携も簡単です。
日本語でも利用できるので是非お試しください。

　ユニークな点としては「エコシステム」という考え方でしょうか。　Zimbra 社も考え方が近いと思いますが、今回　ロンドンとパリを拠点する会社が登場です。　今から楽しみです。　サービス連携をしたい方は私まで問い合わせください（ニュースとかＳＮＳとか写真とか）

ブロガー？ モデレーター？

最近はブロガーとして有名？なのかわかりませんが、新サービスの発表などの機会に招待いただくことが多くなりました。　「ベンチャーキャピタリスト」だけではこういった貴重な機会に招待されることはなく、ブロガーだからそ招待されるという意味ではマルチにやっているほうが得なのかな？と最近思っています。　来週も海外の注目企業が来日するにあたりプライベートカンファレンスを開催するという案内を頂き、　即参加の返事をしました。こういった機会は貴重です。

また、メディア関係だと、経営者との対談企画とか　いろいろあって、これもＮＩＬＳ効果？かなと思います。　

貴重な機会をいただけるのは大変嬉しく、今後もブログも含め、活動を頑張っていきたいと思います。　　

New Industry Leaders Summit 2007 Spring "Launch Pad"

メディアパブさんにご紹介いただいた NILS のLaunch Pad はどのような仕組みを説明したいと思います。　

私のブログをずっと読んでいるとお分かりになりますが、Web 2.0カンファレンス（2005年10月）のLaunch Pad のプレゼンを見て、これは面白い！思ったのが開始のきっかけです。そのときのレポートはＣＮＥＴさんに寄稿しました。　そのときにNILS2006Springにも登場したSocialtext や　Zimbraといった注目企業が登場しました。特にZimbraのデモが一番会場を沸かせ、これは凄い！という印象付けたデビューでした。　Adobeの田中さんがNILS2006Springに参加し、いろいろと議論し、DEMOみたいなものやりましょうーというアイデアがあり、　私も実際に2006年9月に開催されたDEMO2006Fall に参加しました。
残念ながらDEMO2006Fall自体はそんな面白いと思う会社はなかったのですが、運営方法などは大変面白く、これは是非　ＮＩＬＳでも実現したいと考えました。　2006年１1月のＮＩＬＳ２００６Ｆａｌｌでは実験的にLaunch Pad を開始。　好評の声が多く、次回から本格展開！といった流れです。

ベンチャーキャピタルの仕事をしていると、当然ながらビジネスプラン発表会とか参加する機会があります。しかし、残念ながら良い発表会と思ったものはひとつもありませんでした。　スタートアップ企業にとっては重要な機会でありながら、有益な機会がないというのが日本の現状ではないかと思います。　　

ＮＩＬＳのLaunch Pad は何が違うのか？

①参加者（オーディエンス）の質

NILSは完全招待制のカンファレンスであり、通常のビジネスプラン発表会のように一般参加者（オーディエンス）を募集しません。　ＮＩＬＳは既に前回260名参加。有力・注目ネット・ＩＴ企業の経営者・経営幹部が200名ほど参加。またコーポレートパートナーという形式でベンチャーキャピタルや事業会社の投資部門の方などが40名ほど参加しています。　

ＮＩＬＳにおいてプレゼンし、評価を得ることはすなわちビジネスに直結するというがのＮＩＬＳのＬａｕｎｃｈ　Ｐａｄ　と　　今まであるようはビジネスプラン発表会との決定的な違いです。

実際　2004年11月の第一回ＮＩＬＳでは、ドリコムの内藤さんが鮮烈？デビューでした。　
このような機会を作り出すのがＮＩＬＳです。

②デモストレーションにフォーカス

Web 2.0 カンファレンスやＤＥＭＯに参加するといろいろと良い点　悪い点がわかります。
６分間といった短時間でプレゼンするのですが、　パワーポイントで概念を説明しているプレゼンはわかりにくいし、印象に残らない。　一方、　Ｚｉｍｂｒａのようにデモで沸かせたものは印象に残ります。

ＮＩＬＳでは、「デモ」にフォーカスします。　経営者自ら、自社のサービスをデモする。非常に面白いです。　　

今回、デモの仕方も、研究しているため、デモの演習など行い、より効果的な場にすることを考えています。

単にプランの発表はありません。　はっきりいって退屈です。　

③　ブランド重視

日本の場合は、どうしても　○×　ビジネスプラン発表会　といった名称になりがちです。
ＤＥＭＯのようにカンファレンス自体がブランド化するというのは非常に重要なことです。
ＮＩＬＳの場合も既にブランド？になってきていると思いますが、マーケティングの面から
考えるとLaunch Pad といったブランド名　を強化していくことが重要なポイントです。

④別にスタートアップだけではない。

ＤＥＭＯの場合、今回　Adobe のApollo のデモがあったりと、注目の新サービスのようなものであれば良い。会社のプレゼンではなく、製品・サービスのデモにフォーカスします。

上記のように、ビジネスに直結する実践的な場となるような工夫をしています。　単に発表することも目的とせず、実際のビジネスにつながることが重要です。　

ＵＳのＤＥＭＯのように70社ちかい会社が参加するイベントはまだ日本では質を考えるとできません。まずは8-16社くらいから開始し、拡大できればよいかと思っています。

募集方法ですが、大手ネットメディアさんといっしょに募集をする一般募集と、前回同様ＮＩＬＳの参加企業から募集するという２つのパターンを考えています。単に募集するのではなく、こちらから積極的に開拓することも考えておりますし、海外の注目サービスもＬａｕｎｃｈ　Ｐａｄに登場といったことも考えています。

面白い！（はず）　　　

New Industry Leaders Summit 2007 Springそろそろ案内開始

次回のNew Industry Leaders Summit 2007 Spring もそろそろ招待状などお送りする時期となりました。　セッション構成などいろいろ練っているところです。　

次回は”Launch Pad”というＵＳのＤＥＭＯのような企画を強化する予定です。　今回は一般募集も行いないます（一般募集は2月中旬を予定）。　

海外からも5-10名招待します。

現在、案内資料を最終化しているため、今日か明日くらいから案内開始予定です。

DCM 新年祝賀会

昨晩はいつもお世話になっているＤＣＭ（Doll Capital Management)の新年祝賀会＠グランドイハイアットに参加してきました。

投資の関係者やＮＩＬＳの参加企業の経営者などいろいろご参加されていて面白かったです。産業再生機構の冨山さんとは初めてお話するなど　またいろいろと広がりました。

余興として、じゃんけん大会がありました。司会は伊佐山さんです。

ブログの編集方針？

日本版ＴｅｃｈＣｒｕｎｃｈなる構想をちょっと考えているので、とりあえず自分でいろいろと書いてみようということで、アドウェイズさんとか、Linkedin などのエントリーを書いてみました。

このような分析っぽいブログを書くのは勉強になります。　コンサルティング会社やアナリストみたいな仕事だと、私のようなブログのように「仮説」とか「推測」みたいなのが書くことができない。

3月に海外出張もあるので、関連分野の英語の記事を読み、語彙を蓄積するのが目的でもある。例えばＬｉｎｋｅｄｉｎやＦａｃｅｂｏｏｋなどの動向やビジネスのポイントなど理解することは会話するうえできわめて重要だ。　

勉強の意味もこめて、1日1本くらいは書いていこうと思います。時間はだいたい20-30分くらいかかりますが、勉強として位置づけで書きます。、

仕事もにもつながるし、勉強になる。すべてが次の目標の土台である。

アドウェイズ業績下方修正とネット広告市場の現状

成功報酬型広告（アフィリエイト広告）サービスの大手　アドウェイズが2007年3月期の業績予想を大幅下方修正を発表した。ネット広告の市場動向も合わせて考察したい。

2007年3月期の売上高、そして利益の予想数値はともに大きな下方修正を行った。

（出所：　ＩＲ資料）

半期の業績発表の 予想を見ると以下のような数字だ。上半期に関しては昨年度の2倍強の売上規模に達した。上半期（4－9月）の売上高は約26億円に対し、今回の下方修正後 の下半期（10月ー3月）の売上高は約22億円（48億円ー26億円）だ。上半期の売上高に対して縮小したことになる。　また昨年度の下半期の売上高も 21－22億円だった。つまり昨年と同じ水準だ。　　固定費などの上がっており、下半期は赤字になるというものだ。

今回の業績下方 修正は、消費者金融のグレーゾーン金利の規制強化で、収益低下→顧客獲得コストを費用対効果最適化　に伴うものだ。　今までＰＰＣ広告も単価が高かった が、おそらく全体として下がっている。　　アドウェイズの資料は金融業界の一部企業とインターネット・モバイルサービス企業と記述されているが、消費者金 融業界および消費者金融の広告に依存しているインターネット・モバイルサービス企業の単価切り下げなどをいったほうが正しいだろう。　

私も消費者金融業界は素人ですが、いろいろなニュースを拝見すると、グレーゾーン金利の部分が利益の源泉となっており、規制強化によって、店舗撤退とかリストラ策がいろいろと発表されているのがそういうことなのだろうということを理解している。

消 費者金融業界にとっては1名あたりの生涯利益を減少することが見えており、そのためのコスト最適化を急激に進めている。　テレビ広告などプライシングが決 まっているが、アリフィエイト広告やＰＰＣ広告などはクライアントである消費者金融企業が価格決定するため、このようなことになったのだろう。　ネット広 告は費用対効果が明確にわかるため、このような事態に弱いことが浮き彫りになったともいえる。　これはアドウェイズ社の経営の問題というよりかは、業界全 体の構造の問題であるといえよう。　

一方、同じくアフィエイトサービスを展開するＤｅＮＡ社のポケットアフィエイトの売上高推移を見ると、３Ｑ（10－12月）も順調に業績が伸びている。　クライアイト企業の分散化されているといったことなのでしょうか。















今回の下方修正は同様にネット広告代理店など消費者金融業界向けの売上高が高いところは同様の修正になるのではないだろうか。　

クライアント企業の構造変化をしっかり見極め、クライアント企業の開拓強化、収益源の多角化など行う必要がある。

DeNA 社とアドウェイズ社のビジネスモデルの違いが鮮明に出た業績予想そして業績発表だった。　成果報酬型の広告ネットワークだけでなく、送客プラットフォーム を活用したメディア作りや　ユーザー課金の仕組みをつくるといったことが業績安定化のポイントであるといえよう。

シンプルなビジネス構造ではなく、複合化・コングロマリット化がネット・モバイル業界のテーマではないだろうか。

Linkedin は凄いのか？

ＵＳのＳＮＳ（人脈サイト）の有力プレイヤーのLinkddin が13百万ドルの資金調達を行うそうだ。　Net Sense という記事はValuation などなんでそこまで知っているのか？と思うネタがあって面白い。　Likedin の時価総額は250百万ドルだそうだ。売上規模もあって、ビジネス向けの人脈サイトとして価値あるサイトになったということが、250百万ドルの評価につながったということだろう。

以下、Linkedin gets down to businessの記事に解説・コメントを加えました。

SAN FRANCISCO (MarketWatch) -- Remember when popular social network Facebook received a half-a-billion dollar valuation earlier this year?

You might raise an eyebrow when you hear about how venture capitalists are set to value business network Linkedin, if only because you're one of those who've wondered just how or whether this company makes money.

Well, apparently the Palo Alto-based is making money, and investors have noticed.

Venture capitalists are close to finalizing a venture capital round, investing $13 million and valuing the company at a post-financing valuation of $250 million. （意味としては増資後の時価総額が250百万ドル。つまり増資前のPre-Money Valuation 237百万ドルである。業界用語では「プレ」とか「ポスト」とか略される。　）

Since the deal isn't closed yet, anything can happen between now and then, cautioned Keith Rabois, Linkedin vice president of business development, who came into the MarketWatch studios for an interview. See my blog for the interview with Rabois.

So, how much money is Linkedin making? Rabois wouldn't provide any details about cash flow, only to say that the service has been profitable since March, when Linkedin had 45 employees.

Today, Linkedin has 70 employees and estimates to be a year behind popular social network Facebook in generating sales, according to Rabois. That means Linkedin is set to generate between $45 million and $60 million next year. Linkedin CEO Reid Hoffman boldly predicts the company will hit $100 million in 2008.　（売上規模は45百万ドルから60百万ドルと推定されているそうだ。　結構売上規模あるよねという感想）

Now, Linkedin's valuation certainly pales in comparison to the valuations given to broader social networks Facebook, YouTube and MySpace, which News Corp   paid $580 million for last year.
（英語勉強になる。pale は「青ざめる」という動詞。　Facebook とかYouTube とかMyspace と比べるとお高いのでは？　という話）

In fact, its valuation is relatively reasonable. Based on Linkedin's revenue run-rate, and its post-money valuation of $250 million, it's being valued similar to Monster.com  , which trades for about 5 times sales.
（"Relativeily reasonable ”という表現はよくでてくる表現だ。よく買収や投資をする際に同業他社との比較になり、ＰＥＲなど指標を比較して妥当性を考えます。今回はMoster.com という会社の時価総額は売上高の5倍だよという話。）

Nonetheless, few companies can command that valuation, and it's certainly worth noting　("worth noting"は注目すべき　という意味） because it underscores just how much investors and companies are willing to bet on communities and networks of any kind. Google's  $1.65 billion embrace of YouTube and $900 million deal with MySpace is a testament to the value of these networks. （意味としては、Linkedinのような時価総額に値する会社はほとんどないという点と、注目すべきことは投資家や会社が、ＳＮＳのようなコミュニティやネットワークに対して賭ける金額がわかったということである。　実際　ＧｏｏｇｌｅはＹｏｕＴｕｂｅの買収評価額やＭｙＳｐａｃｅとの広告契約の金額が証拠だ。　　　結局のところ、価値のある＝時価総額などが高いのネットワークやコミュニティはごく少数だ。しかし、少数の勝ち組には途方もない価値がつくといったことを言っている。　MySpace,Facebook, YouTubeに続き、Linkedinも仲間入りしたということだろう。）

These sites are so popular that advertisers are expected to spend nearly $900 million across all the social networks next year and more than $2 billion by 2010, up from $350 million last year, according to eMarketer. See Net Sense: Social networks will drive growth.　　（Socila Networkに対する広告投下は今後も拡大が見込まれる分野だ。　）

News Corp's MySpace alone is estimated to generate between $400 million and $500 million in calendar year 2007, according to Richard Greenfield of Pali Research.（MySpace は400～500百万ドルの売上規模だそうだ。大きいですね）

Niche-fication

But many industry observers expect marketers to increasingly look to vertical niche sites to target their advertising. And consumers are expected to increasingly join smaller social networks as they find more comfort in sites where they can connect with others based on similar interests.　（この部分は面白い。ＳＮＳも特化したもの、つまり小さい規模のものになっていくだろうという話）

Just this week, I've received a number of emails from startups creating social communities or fan clubs for big media properties.

Sports Illustrated just inked a deal with one-year-old Takkle.com, a social network for high school athletes, to provide a community element for the magazine's under-18 readers. Another tiny company called Wetpaing is creating a social network and wiki-community for "Lost" the popular show produced by Walt Disney's   ABC.

Hence, Linkedin is riding this trend toward vertical, niche communities around interests. In fact, the company was the only business network when the pioneers of social network sites came to be back in 2003. Back then, Linkedin, Tribe Networks and Friendster were among the early movers.But as those two sites have struggled, Linkedin stayed the course. （LinkedinはＳＮＳのパイオニアの1社であった。ビジネスネットワークに特化し、生き残っている。）

Today, it has 8.5 million members, with 30% to 40% active users.（アクティブの定義は不明だが、30－40％が利用しているというのは素晴らしい。実際にＵＳに出張した際にLinkedinを実際に利用しているよという話を伺った。私もアカウントもっています。）  It's the No. 23 top social network site, with 1.5 million unique visitors and 36 million pageviews, according to Nielsen//NetRatings. Friendster has 935,000 unique visitors while Tribe has just over 500,000.

Networks collide

Not surprisingly, given that vertical sites have no option but to move into other verticals as they expand, Linkedin is finding itself competing against other social networks, that weren't necessarily business focused initially.

Facebook, as well as Microsoft  , have corporate networks targeting the business community. These networks probably aren't direct threats, but there is overlap. I'm a member of the Dow Jones network on Facebook, and there are a number of Dow Jones employees on Linkedin.（Facebookも大学だけでなく、企業のネットワークも提供している。Linkedin とかぶっているよという話）

Rabois isn't afraid of Facebook, however. He thinks Facebook users will graduate to Linkedin because they'll want a "professional" identity and not one that's affiliated with a school.　（この見方は面白い。学生向け　と　ビジネス向けのは違んだよ。　卒業するよという話。）

Linkedin has faced competition before from Monster as well. But as Rabois says, "no one used it."

Monster and Linkedin differ in their approach. Monster aggregated a bunch of job seekers; Linkedin aggregates job seekers and their networks of friends. Therefore those hiring are more likely to find qualified candidates on Linkedin because the candidates are being referred or recommended. There is a referral system at work that wasn't at work at Monster.

Making money

So, how does Linkedin make money? Linkedin has three revenue streams today -- sponsorships, subscriptions to scour and contact Linkedin's 8.5 million membership base, and job listings.
（収益モデルは3つあるという話）
About 45% of the revenue comes from subscriptions, according to Rabois. Corporations, such as Microsoft and Salesforce, pay between $10,000 and $100,000 annually to let their internal recruiting staff use Linkedin's database for potential hires.

Individuals also pay $20 per month to be able to contact people outside their network, but those paying subscribers are 1% to 2% of the members who enjoy the service for free.（ユーザー課金で売上の45％を占めるというのは面白い。ビジネスネットワークでそれなりの規模があると有料ユーザーが少なくてもそれなりの規模になるということを示しているということだろう）

In order to expand the market opportunity, Linkedin plans on rolling out services that will engage its membership base. After all, professionals aren't always seeking jobs. To accommodate their needs, Linkedin is rolling out a service similar to Yahoo.　 Answers, whereby members can ask questions and other members can answer or offer up their expertise.

(参考）

- シリコンバレーでは常識，850万人が使うビジネス特化SNS「Linkedin」

- 儲かるSNS時代到来、米国LinkedInが黒字へ