ICCパートナーズ 小林雅のBlog

資本政策とＶＣ

いろいろ感じることがあったので、ブログに書こうと思います。

・ＶＣには事業会社のように○×の役割を期待する。そのために株主
　になって頂きたい。（機能的なサポート）

といった会話が結構あります。　正しい資本政策の考え方なのかもしれないが、
自分はパーツのような感じがしてならないので、　製品・サービスが面白くても、
投資検討はしない。”思想”の問題であって、会社が良い悪い　ということでは
ないが、　自分の思想に合致しないところは、やる気もでないので、双方ハッピー
になることはない。

思想というか、ポリシーというか、自分らしい　投資判断の軸をもつことが重要だ。
妥協してはいけない。

中小企業庁は海外籍ファンドを差別している！

中小企業庁は海外籍ファンドを差別している。　新連携対策補助金 というのがあります。

対象は、当然ながらベンチャー企業です。なんと、弊社の運用する"Apax Globis Japan Fund L.P."は、海外籍のファンドでるため、補助対象　となりませんでした。　日本の投資事業組合が大丈夫で、海外のファンド（もともと海外の法律をもとにて日本の法律を作っているの）は大企業（区分不能？）になるのが意味不明だ。　当然ながら、われわれの説明資料等はお送りしたのですが・・。　　　ＹＥＳプロジェクトは、「発言しよう！」ということだったので、ブログを通じて、「中小企業庁は海外籍ファンドを差別している！」言いたいと思います。　ベンチャー企業は日本の会社であり、　海外籍とはいっても、弊社のファンドの機関投資家は日本での代表するような機関投資家が含まれています。　おかしな話です。

ただし両事業とも、以下のいずれかに該当する中小企業者は、補助対象者から除きます。

① 発行済株式の総数又は出資価額の総額の２分の１以上を同一の大企業(注)が所有してい
る中小企業者。
② 発行済株式の総数又は出資価額の総額の３分の２以上を大企業が所有している中小企業
者。
③ 大企業の役員又は職員を兼ねている者が、役員総数の２分の１以上を占めている中小企
業者。
（注）大企業とは、中小企業基本法に規定する中小企業者以外の者で事業を営む者をいいます。
ただし、以下に該当する者については、大企業として取り扱わないものとします。
・中小企業投資育成株式会社法に規定する中小企業投資育成株式会社
・投資事業有限責任組合契約に関する法律に規定する投資事業有限責任組合

人間オープンソース

オープンソースといえば、ソフトウエアになりますが、　昨日思いついたのは人間オープンソースというものです。　チエのオープン化、パブリック化　ということかもしれません。

ブログを通じて、情報発信する。役立つ情報を無料で開放することで、ナレッジのオープンソースとして活用できる。たとえば、私が考えて書いていることを誰が活用できる　というものです。　論文のように、引用しました　といったことは不要だ。

ブログをいろいろ書いているように、私は暇人（？）だと思っている。暇といっても、何かいろいろと読んだり、考えている時間が非常に長い。　

考えていることを、オープンにしていく。　これが重要だ。　最近、いろいろな企業の方から、「今後　どうなるのか？」みたいはディスカッションをしたい　という問い合わせが増えており、　自分も勉強になる　というところには積極的に行くようにした。　コンサルタントでもないので、料金は無料だ。自分の考えていることをそのまま話している。　

昨日は、某ＥＣ系の会社に伺って、ディスカッションした。かなり勉強になった。

今日は、　サイボウズ・ナイト　の　パネルディスカッションのモデレーターとして参加します。いろいろな機会をいただけて、非常にうれしく思っております。

NILS企画メンバー打ち上げ＆キックオフ

昨晩は、ＮＩＬＳの企画メンバーの打ち上げ＆キックオフ　の飲み会でした。場所は、羽沢ガーデン でした。　今回はグロービスの社長賞（プレジデントアワード）をＮＩＬＳ企画で受賞し、賞金（１０万円）をゲットしたので、　いっしょに企画・運営をしていた頂いた企画メンバーの方々に恩返し企画でした。　　テラスレストランでＢＢＱでした。

メンバーは、ＣＮＥＴ大日さん、オールアバウト江幡さん、ケンコーコム後藤さん、アライド・アーキテクト（元ＧＤＯ）の中村さん、ネットエイジ西川さん、グロービスマネジメントバンクの岡島さん、ＩＢＭの勝屋さん、ドリコムの内藤さん、ジェネラルアトランティックの本荘さん、ＭＫＳの吉崎さん　と私の　11名でした。　　他の企画メンバーは弊社の仮屋薗さん、グリーの山岸さんですが、残念ながら欠席でした。

”戦友”の飲み会なので、自然と盛り上がります。中村さんと吉崎さんは8月31日をもって退職し、次の道に進んでいます。　江幡さんはもうすぐ上場です。　ニュースは盛りだくさんでした。　　食事中、次のＮＩＬＳのセッションのスピーカーを誰にするか？といった議論をしたり、　ゴルフ談義　で楽しく過ごしました。　

2次会では、ＮＩＬＳの運営の改善点を議論したり、充実したひと時です。私は結局　3次会まで参加し、今日は二日酔いでかなり気持ち悪いです。　　

詳しくは中村さんのブログを参照ください。写真も載っています。

中村さんのブログにもありますが、ＮＩＬＳ発のベンチャー企業　となり、ＮＩＬＳの活動はいろいろ役に立っているなと改めて感じました。　

多くの経営者が缶詰となって、費やす時間はPriceless と実感した夜でした。

NILS:コマースセッション確定

ＮＩＬＳのＥコマース系セッションのスピーカー確定しました。　ＤｅＮＡ川田さん、ネットプライス佐藤さん、ケンコーコム後藤さんの3名に加え、　モデレーターはオールアバウトの江幡さんとなりました。　後藤さんは３回連続　4度目のスピーカーということで、常連スピーカーとなっております。前回のセッションも最高得点を獲得し、今回もスピーカーをお願いすることになした。
ネットプライス佐藤さんは前回は単独スピーチでしたが、今回はパネルに登場。　新規スピーカーとしては、ＤｅＮＡの川田ＣＯＯをお迎えし、　Ｅコマースの新展開　みたいなのが議論できるといいなと思っています。

モデレーターは株式公開近くの江幡さんは前々回は単独スピーチ、前回はパネル　、今回はモデレーターという形でスライドして頂き、ＮＩＬＳのセッションの雰囲気を理解して頂いている方にモデレーターをお願いすることにいたしました。　　

新規スピーカーは全体の６０－７０％くらいにし、モデレーター等は”慣れ”が重要なので、慣れた方を混ぜていく　というのがセッションスピーカーの構成となります。

今回はＥコマースセッションは、以前からの流れを引き継ぎ、新しい発見がいろいろとでてくるように思います。

楽しみです。

企画力

HBSの岩瀬さんのブログで、昨日のランチの話がでていた。企画力とか企画の話で盛り上がったのですが、そもそも私の企画は何を考えているのか？　という点を書きたいと思います。

そもそも私の発想の源泉は、「エスキモーに氷を売る」とか「柔道ストラテジー」といった型破り系の戦略・マーケティングからきています。　普通に普通のことをしかやっていないと、普通の結果にしかならない　という考え方が、　常にイベーティブな方法論を考えるようになり、本とか読んだり、思考錯誤しながら考えました。

”エスキモーに氷を売る”では、　弱小チームがいかに集客するか？という点で、自分のチームではなく、対戦相手のスター選手を宣伝するとか、ファミリーに楽しめるようなイベントにするとか、　さまざまな工夫をしています。　チームは弱くても客は入る　というものです。

私はＶＣとして成功する　という意味では、ネットワーク・知名度や経営サポート能力　等が重要です。経営に関しては、経営学を勉強する、投資先の経営に関与することで磨きがかかりますが、ネットワーク・知名度は別です。　　2004年7月にパートナーになりましたが、自分になりないのはネットワーク・知名度、　そして輝かしい実績でした。　輝かしい実績は時間がかかるので地道にがんばるということにしかならないのですが、ネットワークや知名度に関してはいろいろ考えればできるだろう　と考えました。

そこで、2004年8月末にＮＩＬＳの企画を考え、いろいろな方にご支援を頂き、実現することができました。　ＮＩＬＳ２００４というイベントを通じて、多くの友人・ネットワークができました。ブログに関してはＮＩＬＳ２００４で可能性を感じ、とりあえずやってみよう　と思い、はじめました。
ＮＩＬＳ２００５夏に関しては全面的に企画・運営することで、さらにネットワークが広がったし、私の知名度も飛躍的に上がりました。　

重要なのは、企画の質　と　実行力　です。　企画も自分の枠で考えないことです。　ＮＩＬＳの場合は、多くの経営者の方や　ネットワーク豊富な企画メンバーといっしょになって実現することができました。私が提供したのは企画もそうですが、運営という面倒な仕事を一生懸命やったということにすぎません。　ＮＩＬＳのようなカンファレンスが、こんなのあったらいいな　と誰もが思いますが、実際に実行するのは難しい　というものだと思います。どうしたら実現するか？という点をしっかり考え、やりくぬく　ということが重要です。

最近は、とりあえずやってみよう　ということで、思いついたら実行に移すことにしています。

ブログ・ＳＮＳの未来

個人的な見解ですが、
・メールアドレス
・携帯電話の番号
・個人ブログ
・ＳＮＳのマイページ

は国民一人一人が持つべきもの　になると考えています。　携帯電話に代表されるように個人を特定するＩＤみたいものになりつつあります。　

私も個人の実名ブログ　と　ＳＮＳ（ＧＲＥＥ）のページをもっています。今の生活（仕事等）に与えたインパクトは非常に大きいです。　ブログに関しては、今まで知らない人にリーチができ、知っている人は情報提供できる　といったこと、　ＳＮＳに関しては友人との蜜なコミュニケーション（インタラクティブなコミュニケーション）ができるようになりました。

メールや携帯電話のようにみんなが使っているといった状況になる日がくるなと感じます。
いつになるのかわかりませんし、現在　ブログやＳＮＳと呼ばれているのと異なるモノが普及するかもしれません。

ネットの世界は個人に大きな力を与えています。ＹＥＳプロジェクトも今までにない活動ではないかと思います。　

ここ数年のが楽しみだなーと感じます。

ブログの価値評価

ブログのメディアとしての価値をどう考えるか？　これを計算できたら、いろいろビジネスできるなとと思いました。　いつもお世話になっている中村さん のコメントで「ブログの時価総額」からいろいろと考えています。

ブログは広告収入という金銭的な価値評価より、影響力　という点が一番重要だと考えています。　誰にどういう影響を与え、どのような成果・効果があるのか？　たとえば、ブログによって、製品がリコールされたり、　ブログによって選挙の投票率に影響を与えたり、　と様々なところに影響を与えます。

影響力を測定することができると、非常に面白い。　テクノラティのようなブログの検索エンジンのようなものも面白いとは思うですが、私の頭にあるものとイメージは異なります。

トラフィック、トラックバックといったデータではなく、影響力を定量化（口コミ効果の定量化）
は難しいですが、取り組みとしては面白いと思います。

岩瀬さんとのランチ

たまにこのブログでも紹介しているハーバード留学記 で有名（？）なＨＢＳの岩瀬さんとランチしました。ちょうど日本に帰国中ということでした。

いろいろと話したのですが、　岩瀬さんは非常に優秀なので、とても刺激になりました。

ベンチャーキャピタルの資金調達（その２）

ベンチャーキャピタルファンドの資金調達に関しての続きです。

どうのようにベンチャーキャピタルを評価するのか？　世界的に有名な機関投資家の方法をご紹介したい。　デューデリジェンスは過去のパフォーマンスもさることながら、いろいろとインタビューを行う。どういったリクエストか？

・成功した投資先　２－３社
・失敗した投資先　２－３社
・いっしょに投資しているＶＣ　２－３社
・退職したベンチャーキャピタリスト　２-3名
・既存のファンドの投資家（日本の）　２－３名

のインタビューがある。　すべての投資家が実施するわけではなく、代表的な機関投資家が行う。　あの機関投資家が投資するファンドは優れているに違いない　という評判が資金を呼び込む。　パフォーマンスの高いファンドの場合は、希望しても投資できないため、早期のコミット（決定）がカギだ。　　早期にコミットするということは、他のファンドの意思決定をあてにしないで独自の判断で、２０億円といった金額の意思決定するので、しっかりと調査を行うのだ。　

グローバルに投資している機関投資家から、評価を受けるというのは非常に楽しい作業だ。　他のＶＣファンドと比べ、いい悪いがわかる。

日本のＶＣの場合は、海外から資金調達しているところはほどんどない。弊社の場合は９０％は海外の機関投資家だ。　　投資先の状況は四半期単位で報告している。世界に向けて、こんないい会社がある　とか、　業績が伸びている　と　説明している。

日本から海外に情報を発信しないといけないと思う。　製品を世界展開するのは難しいかもしれないが、投資　という意味では、境界はない。　

日本の場合はＶＣに流入する資金はまだまだ少ない。　もっとがんばらないといけないですね。